ワタ さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
Little birds can remember.
・最終話感想&総評
いい最終回だったな・・・
でも今回が22話だから後2話ぐらいやるのかなって思ってたらホントに最終回だったw
ラストシーンは圧巻でした。舞い散る桜吹雪、薔薇色に彩られた夕焼けの美しさ。
そんな幻想的とも思える風景の中での、奉太郎とえるのやり取りもまた素晴らしい。
高校1年間の様々な出来事を通じて、ようやく自身のえるへの気持ちに気付く奉太郎。
「折木さんに知ってほしかったんです」と、自身の家柄や将来のことを話すえる。
これまで積み重ねてきた二人の描写の、まさに集大成と言った感じでしたね。
奉太郎の妄想告白の件ですが、実際口に出して言えなかったのは照れとかヘタレというより
えるの、自身の家柄のことで奉太郎に重荷を背負わせたくないっていう思いが分かったからで。
軽々しく返答しない奉太郎には好感持てるし、同時に切なくもなりました。
やはりまだ二人の間には、現状どうしようもない壁や距離を感じさせますが
ラストの二人の微笑みは、二人の明るい未来を期待させてくれるもので良かったです。
何とも甘く切ない余韻に浸らせてくれた最終回でした。
総評。ミステリ要素に関しては、出来云々よりそれ自体あまり興味がもてないもので
退屈感が異常でした。ただ6話辺りから、どうやら本作はミステリが主軸というより
キャラの心情変化や成長の描写がメインで、ミステリ要素はそれを描くための手段に過ぎない、
そんな印象を受けました。実際キャラ描写は秀逸で、そういう意味では満足できました。
特に主人公の奉太郎は作中で最も変化のあったキャラクターで、
最初はどこか冷めた感じだったけど、人間味がどんどん増してきて共感を得られるように。
いやホント何度もニヤニヤさせられましたw もうヒロインと言ってもいいぐらいですww
羨望の裏にある嫉妬、持つものと持たざるもの。天才と凡人の間にある溝。
青春の華やかで楽しい部分だけでなく、ほろ苦さを感じさせるエピソードも多かったですね。
”青春は、やさしいだけじゃない。痛い、だけじゃない。ほろ苦い青春群劇―――”
まさに本作のこのキャッチコピーが示す通りの内容で、それを見事に描き切ったと思います。
作画は今更言うまでもなく素晴らしい。キャラの細かい動きにも、背景絵にも力入ってます。
2クールでこの作画の質を保てるって凄すぎますね。圧巻です。
主題歌に関しては前期OP「優しさの理由」の、爽やかで切ない曲調がツボでした。
原作ストックが尽きかけてるみたいなので、続編やるとしても当分先になるでしょうか。
原作にも手を出してみようかな・・・
・6話まで観た感想
いつにもましてショボい謎解きではあったけど、もはやミステリ部分はどうでもいいのでw
まあどうでもいいって言うのは言い過ぎだけど、オチで思わずハッとさせられたら儲けモノ、
ぐらいの気持ちで視聴している。
事件というより、日常の中の小さな疑問を大袈裟に魅せて扱っているんだけど
その”小さな疑問”に対する興味が沸かないので、ミステリが主軸である以上視聴はキツい。
じゃあ何で見てるかって言うと、キャラですね、キャラ!
折木が古典部に入部し、ヒロインと出会い関わっていくことで
今後どのように変化していくかに興味がある。
やれやれ系で省エネ主義の男が、何事にも好奇心旺盛な千反田えるに対して
ドギマギさせられる姿は見ていて面白い。
6話はミステリ部分よりも、キャラの掘り下げがメインのように感じたので楽しめた。
いつもの過剰な演出も抑え気味というか、今回は効果的に働いていたと思う。
何より千反田えるが過去最高に可愛かったw あざとさ全開だったけど、そこがいい。
京アニはホント萌えのツボをおさえてると改めて実感。
今後の展開を暗示してそうな、提供絵にも使われた折木と千反田の対比一枚絵も印象的だった。