異文化 さんの感想・評価
2.8
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
作品に入れ込めなかった。期待してたのに残念。(厳し目評価)
二人の主人公が織りなすシリアスラブストーリーもの。
片方のヒロインは心に傷をおっており、片方は記憶を13時間しか維持できない、という本来なら好みの設定。
見終わって、なんでこの作品に入り込めないのかわからず、しばらく考察してみた。
以下考察:
【ストーリー】
あらすじやキャラ設定は好み。ただ自分にとって台無しにしたのがH描写(直接的な描写はなかったが)。これは原作をふまえて入っているのかもしれないが、今までの流れから言って本当に必要だったか(まあ、片方は進行上必要かもしれんが)?アニメを見ているのに原作を意識させられ萎えた。
設定をふまえた流れはある意味期待どおり。
{netabare}ちなみに序盤は本当に入り込めずに見てたが、千尋が熱で記憶を失うシーンと、景が着歴を消すあたりは個人的に盛り上がった。ただ、そこからのテンポが悪く、クライマックスに向かうころにはすっかり冷めてしまった。おしい。{/netabare}
【作画】
これが一番大きかった。
シャフトの存在は化物語で意識するようになった。誤解しないでほしいのは、映像の綺麗さは文句なし。
だが、化物語がその独特な映像を「世界観」レベルまで昇華させているのに対し(怪異というテーマと不思議な世界)、本作はただ綺麗でオシャレな映像を作っているというイメージ。
{netabare}たとえばみやことの電話シーン。カードの残数がどんどん減っていくのが表示されるが、自分はこの減る映像に意識がいってしまい、かえって内容のほうに意識がいかずに2度見しなければならなかった。切迫感や勢いの演出かもしれないが、その要素がどこまで重要だったのか疑問。あったとしても別の表現もできたと思う。
やっぱり内容を伝えることが第一であるべきで、演出はその助けをすべきもので邪魔をすべきものではない。{/netabare}
自分が考えるいい作画というのは、①世界観の演出、②キャラの心情を象徴する背景(特に色使い)、③キャラの心理描写(主に表情)。
①についてはなんとなくこういう世界を演出したいんだろうなあ、というのは理解できたが、ストーリーとマッチしているか、というと個人的に違和感があった。②については、キャラの心情の変化によってメリハリをつけた感じがなく、終始「キレイ」な感じだった。③についてはクラナド同様伝わってくるものが無かった。 {netabare}ただ、千尋が唇をかみしめてノートを破いた時の描写は評価。{/netabare}
原作付きのもで良い作品は色々ある。ただ原作の媒体に合った演出とアニメに合った演出は違うと思う。メーカーとしては原作を尊重したいという気持ちと、アニメならでは、と考える気持ちの葛藤があるのは理解できる。
自分も原作をプレイすれば違う感想だったのかもしれないが、残念ながらそうではないのでこういう評価になった。
まあ、こう書きつつもa tale of melodiesの円盤もすでに買ってるんですけどね。
好みじゃないアニメも楽しむ、それがアニメファンだと思ってます。