あいすまん.第一形態 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:途中で断念した
萌えだけのアニメじゃない。(長文すみません)
原作は4冊ほど読みました。
原作、アニメともに知名度や評価が高い作品ですね。
いい意味でこれぞラノベという愛らしいキャラクターが多く登場します。
苦手な人は全く受け付けないでしょうが、オタク文化やラノベが好きな人には全般的に好かれる意外と万人向けな作品だと思います。
モデル業もこなす超高性能なオタク少女である妹やそのクラスメイト2人、オタク友達2人、海外留学の際にできた陸上仲間の褐色ロリ1人。
とても可愛らしくオタクの壷をついてくるオーソドックスなメンツに、自己投影しやすい雑味の少ない兄1人。
すごく基本に忠実な人気作なのですが、1点だけ好ましくない所があります。自分はそれで視聴を断念したのですが。
それは原作者のメッセージ性が強すぎることです。
序盤はオタク文化に対する一般人からの冷ややかな視線、イメージ。その後携帯小説、コミケなども題材にあげ兄と妹が色々な問題?に直面して彼らなりに解決していきます。
1つの話に1つわかり易く題材とそれに対する作者のメッセージが含まれています。
自分が指摘しているのはこの部分ですね。
巻末コメントでも作者が仰っていたのですが、取材をして自分はこのように感じていて・・・と。
確かに浅いながらも作者のメッセージは多くの人に正論として受け入れられる無難なものですが、それをキャラクターに言わせて、さらに巻末で語るのはどうなのでしょうか?
社会的な問題を持ち上げるならば、何が答えなのかは当然読者が考えることであり、主人公のとった結論は物語の一部に過ぎないのです。
ただでさえこの主人公は自己投影型であり、彼に問題の明確な答えを与えて自分の意見を代弁させたのなら、巻末で自分語りなんてしてはいけません。(アニメに巻末コメントなんてありませんが)
その結果僕のこの作品に対するイメージは
「可愛い女の子の出る面白い本を書くから、代わりに僕(原作者)のこの問題に対する意見を聞いてよ!!」となって、ついには見なくなりました。
はやい話が、確かに面白いけど原作者の公開オ○ニーに付き合う気は無いって所です。
メディアを媒体に問題に対する意見を伝えるのは何も間違っていないと思います。
しかし各メディアには扱う内容の向き不向きや、許容できる範囲があると思います。
つまり僕の中で「アニメでキャラクターが作者の意見を代弁して問題を解決する」はぎりぎり許されたが「原作に近い場所で自分語りをする」は許されなかったということですね。
もちろんギリギリ許されているので、もしアニメだけを見ていたのならこうまで明確には拒絶しなかったかも知れません。
が、視聴を続け作者のアピールの匂いに確信をもった時点でやはり切っていたと思います。
まあこれも捻くれた自分の意見なのですがw
しかしアニメーションとしての質は高く、おおむね正解に近い作りなので1度視聴することをお奨めします。
評価もそこそこ良くつけてると思います。