無毒蠍 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
少しばかりコナンの枠をとびだしてるようにも感じるがエンターテイメントとして良作です。
とりあえず仮想空間にしておけば間違いないね!
子供はそういうの好きだと思う。
今回の作品はちょっと変わっていて殺害現場がシーンとして用意されています、
そして何よりも犯人が誰なのか最初からわかっている状態です。
この作品は誰が犯人なのかを楽しむのではなく工藤親子がそこにどうやってたどりつくかを楽しむもの。
仮想空間ではコナンが…
そして現実世界では父親の優作が事件に立ち向かいます。
殺害された被害者の残したメッセージを頼りにコナンは仮想空間へ…
コナンが仮想空間で手がかりを入手しそれを参考にリアルで優作が事件を解決します。
ただ優作が解決しただけじゃ面白くないですよね?
もちろんコナンにも仮想空間内でそれ相応の謎が待ち伏せていますよ。
しかしコナンの相手がとうとう人工知能にw
相手にとって不足なしというところか…
ノアズ・アークの目的とはいったい…彼が求めるのは絶望か…はたまた希望なのか…
仮想空間内では五つのゲームが用意されていてクリアできそうなものを一つだけ選択できます。
一人でも生き残ってクリアすれば途中でリタイアした者も助かるというルール。
コナンたちが選択したのは100年前のロンドンを舞台に連続殺人犯と対峙するというものです。
100年前のロンドンとか知らないけど雰囲気は最高にいいね!
アコーディオンを奏で歌いながら歩く人とかいそうだもんw
コナンの同行メンバーには少年探偵団の面々に蘭、
そして将来を担う親の七光りの生意気な少年たちがいます。
その少年たちがこのゲームを通じて多少の成長をみせるのも感慨深いものがありました。
ゲームを終えた彼らなら日本の将来を担えるだけの人物になってくれるかもしれません。
一名をのぞいて…
詳しくはネタバレなのでアレですが一名だけとある理由によって
ゲーム後も成長してないんだろうなぁ、という人物がいます。
しかし悪友だった他の面々は成長しているはずなので
少なからず影響を受けるだろうし問題ないかもね。
コナンをかばったり様々な理由でリタイアしていく子供たちは
子供とは思えないほどカッコよかったです。
全員リタイアしたら命を失うとわかってるはずなのに
リタイアするときの反応が軽めw
あーあ、終わっちゃったか、みたいなw
それは別に遊び半分なわけじゃなくて、
自分のとった行動に責任をもってるんだと思います。
他者をかばってリタイアすることに一切の後悔がないということなんだと思う。
あと不思議と怖くなかったんだろうね、
最後はコナンがなんとかしてくれるという安心感があったんじゃないかな。
とても少年とは思えない行動力と勇気でした。
常に先手をいく人工知能を前にコナンがあきらめてしまうシーンなどもあり、
今回の相手がどれだけ難敵だったのかうかがえますね。
今回の作品は親子愛というものが描写されていました、
子供を人質にされてる親の心情…
事件に立ち向かう工藤親子…
親の愛情に飢えている連続殺人鬼ジャック・ザ・リッパー…
そしてノアズ・アーク…ヒロキくん…
時には愛おしく、時には悲しい親子愛…
この作品は今までのコナンとは一味違った挑戦でしたね。
コナンに何を求めてるかで評価もわれそうですが
個人的には結構な意欲作で楽しめました。
ただコナンと犯人の直接対決がないのは残念。
劇場版の醍醐味ということで毎回楽しみにしてたんですが…
犯人と対決するのは父親の優作で今回コナンは今までと違った対決を強いられました。
この新たな挑戦が次回作以降どう活かされるのか…
それを楽しみにさせてもらいます。
【A80点】