ぱるうらら さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
物語のピースが繫がる毎に、深みにはまってゆく...。
『ひぐらしのなく頃に解』はPCゲーム原作、2クール(全24話)のミステリー・サスペンスアニメです。
本作第2期では物語全体の構成が前作と比べると分かり易くなり、内容も薄くなる事無くとても観易く為りました。
この作品を視聴した再に私が最も印象に受けたのは、前作における複数の矛盾した話の内容を上手く繋ぎ合わせる事を可能にする、主観的にはある意味予想外な設定を取り入れていた点です。その設定は物語をよりシリアスで濃密なモノに、そして前作の流れにも沿ったミステリー感溢れる内容へと作り上げるための最大の役割を果たしていたのではないかと思いました。
ひぐらし第2期において素晴らしいと思った事は、前作で次々と張っていった伏線を徐々に回収してゆく事で、その構成の意味の理解や連続怪死事件の根本的内容・真実をスローペースで知れた為に、1話1話を前作よりも更に強い緊張感を持って視聴が出来た事です。さらに、前作において物語の進行に関係が無さそうな細かな物や内容も、そこに隠された意味を、つまりその存在が第2期の物語においてどの様に繫がっていたのかを表した演出はとても良かったです。
そもそも『ひぐらしのなく頃に』は、端からとある人物を中心とした物語であったと言う事が第一期を考慮するにとても驚きでした。
ちょっと残念に思った事は、羽生の存在がこの第2期においてとても重要ではありましたが、この時点ではまだその活躍が見られず、その登場回数にしては少々微妙なキャラだったと言う事。1期と比べると鬱さは同等でしたが、残酷なシーンが少なくなった事です。作画に関してはブチギレた際の崩れてしまった怖いお顔が無くなったので個人的にはまぁ良かったのかなと…。
ひぐらしのなく頃に解のおかげで、鬱だった感情も混乱していた内容もスッキリしましたし、物語そのものも楽しめたので主なストーリーの締め括りとしては最高の出来だったと思います。