「C3 -シーキューブ-(TVアニメ動画)」

総合得点
70.4
感想・評価
1097
棚に入れた
6338
ランキング
1560
★★★★☆ 3.5 (1097)
物語
3.2
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

呪いが生む、SM的エロティシズム

 原作は未読。
 フィアが呪いを解くために、人々と触れ合いながら善行を積んでいく心温まる話かと
思いきや、すぐにバトル主体の展開に。それも可愛らしい絵柄とは相反するように、かなり
猟奇的バトル。
 そのためグロいシーンも頻発するが、味方も敵も可愛い女の子や美しい女性が主体である
ため、残虐美を感じさせる。
 それに伴ってバトル、及びワース関係ではSM的なエロティシズムを感じさせる描写が
多かった。
 委員長さんこと上野錐霞などはワースがまんまボンテージで、加えてもう一つのワースの
呪い自体が加虐的なこともあって、ワースが自身を傷つけるシーンなどは単なるSM描写に
しか見えない。本人にとっては苦痛以外何者でもないなのかもしれないけど。
 上野錐霞は極端な例だが、それ以外にも自らを傷つけつつ、ワースを破壊することに
喜びを覚えるバロヲイや、ワースのために喜んで身を捧げるビブオーリオ家族会など、
苦痛と快楽が共存するようなシーンが随所に見られた。
 そもそもワースの呪いの多くが他者を破壊する、殺す、傷つけるといった苦痛を与える
ものが多いため、作品自体にSM的色彩が強いような。

 作画に関しては、前述のSM的エロティック描写に加えて、アートっぽい作画演出が印象
的。
 残虐なシーンも抽象的な描写をすることでグロさを軽減したり、逆に精神的苦痛は増幅
させたり。
 中盤におけるサヴェレンティ編などは、ワースが人形ということもあって、人形劇を
モチーフにした演出が多かった。
 他にもキャラの心情表現を記号化したり、タッチを変えることで強調するような描写が
印象に残った。
 こういった演出がこの作品の個性化に繋がっていたように思える。
まあ、シャ○トっぽいと言えば、シャ○トっぽいんだけど(笑)。

 こんな感じで絵的にはなかなか見応えがあったが、ストーリーの方は今一つまとまりに
欠けた印象。
 バトル中心で進んだため、ストーリーはある程度躍動感のあるものになっていたが、その
反面「善行を積んで、呪いを解く」といった要素がどこかへ行ってしまったような。
 結局、呪いを解くのは、バトルで勝った敵から得たインダルジェンス・ディスクを使用
する展開ばかりに。
 残虐性を持つシリアス要素と、萌え要素の強いコメディの共存を図ったような印象が
あるが、結局はどっちつかずになった感じ。
 あと尺の関係もあるのでしょうが、キャラの掘り下げも弱い。味方も敵も過去やバック
ボーンに色々ありそうなのだが、それがあまり語られることが無かったため、彼らの行動や
思考の裏付けがいまいち取りにくかった。
 この内容を1クールでやると、表面をなぞっただけみたいな感じになっちゃうかな。

 あと気になったのは、序盤においては文句なしにフィアがメインヒロインだったのが、
回が進むに連れて上野錐霞の存在感がどんどん強くなり、後半以降は委員長さんがメイン
ヒロインといった感じでした。終盤になって変わったOPも委員長さん推しだったし。
 原作において、当初フィアをメインヒロインにして話を進めていたが、委員長さんの方が
人気が出てきたので、委員長さんがメインヒロインになっちゃったとかあったのかな?。
 先に書いたように原作未読のため、真相は判りませんが。

投稿 : 2012/05/02
閲覧 : 256
サンキュー:

3

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