ぱるうらら さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
今は矛盾していても、物語は続いてゆく...。
「ひぐらしのなく頃に」はPCゲーム原作、1クール(全26話)のミステリー・サスペンスアニメです。
原作未プレイ者の私としての主観的な感想と紹介。
サスペンス作品に有りがちな展開から始まり、ホラーを印象させるOPに入り物語は始まります。まずは鬼隠し編が始まり、最初から突発的な展開で、そして真相を理解する事無く3話まで続いていくため混乱してしまう方が多いかと思われました。とにかく、この時点で思う事は「意味が分からない」に限ります。
また、物語が段々と進んでいっても物語の構成上、そして登場人物たちの行動理由が皆無な為に混乱も矛盾も次々と積み重なり深まるばかりでした。
しかし、それらが一体何なのか、何を後に表現しようとしているのかは後々しっかりと分かってゆきます。それらを理解してからこそがこの物語のある意味では本当の始まりであり、最もこのシリーズを楽しめる所だと思いました。
私にとっての第1期における見所といえばやはり残酷なシーン、鬱な展開、そして物語の矛盾の不満を感じさせない程緊張感に溢れるシリアスなストーリー・展開の数々でしょう。ほぼ全ての回に安定して組み込まれているこれらの展開は、原作を既にプレイした人もそうで無い人もこの「ひぐらし」の世界観へと惹き込んだと思います。
本作を見ていた際の私の反省点?は主人公のキャラにイライラしていた事と、とある重要な登場人物である御2人の区別が最終話のほぼ直前まで分からなかった事です(汗) この違いがつかなかった事が自分は仕様の無い事だったと思っていましたが、果たして他の視聴者の皆さんはちゃんと区別が付いていたのかと、今でも疑問に思っております…。
『おおかみかくし』というアニメのレビューにおいて、私はその作品もひぐらしの流れに沿っていてなかなか面白いのではないか、と述べておりましたが、実際にしっかりと全話を視聴してみた所、そのレベルの差が段違いであったと言う事に気が付きました。それだけ『ひぐらしのなく頃に』の全体的な設定は興味深くとても面白いモノでした。
ただ、このシリーズは第1期だけでは伏線の回収も終わっていないために評価出来ません。私としてはこの後に続く第2期そしてOVA版の第3期を合わせてこそ本当のひぐらしだと思ってます。と言う事で第1期の評価はこの様なものになりました。
何やかんや言いましたが、とても面白い作品でした。