タイラーオースティン さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
特に異端審問官ノヴァクの半生が印象に残りました
今でこそ地動説は当たり前の常識となっているけど、500年以上前は異端とされていて日本でいう隠れキリシタンみたく処罰されていた。そんな中で命懸けで研究してきた先人達の物語。
最初は神童のラファウが主人公でしたが数話で退場し、そこからバトン渡しのように次の人へと回っていく、その中で彼らにとっていわば敵の存在である異端審問官のノヴァクが個人的に印象深いキャラでした。序盤から終盤までガッツリ登場して地動説の研究をする異端者を取り締まっておりましたが、最初は情に流されない冷酷なキャラかと思いきや異端者である娘ヨレンタ絡みで彼もまた一人の父親であり、情のある人間なんだと感じさせられました。演じられているツダケンの重厚感ある演技も流石の一言で個人的には本作における陰の主人公といっていい存在感がありましたね。
近年のNHKアニメの中でも見応え抜群で惜しむらくは過激な拷問シーンや普通に人がバタバタ命を落としていくため、観る人を選んでしまうものがあるけど、間違いなく傑作といっていい一本。地動説に限らず世の中の常識は沢山の先人達によって作られていったんだなと言う事を改めて実感しました。