dossun さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
成り上がり感の良さとキャラの強さ
ひたすらに冷遇されてきた尚文がラフタリア、フィーロ、そしてメルティといった協力者を作りつつ、成り上がっていく物語は見ていて爽快感がありました。
冷遇された初めから、だんだんとスキルを地道につけ、めちゃくちゃ強い相手までもを凌駕する力になる成長ストーリーは、しっかり冒険してる感が出ていて、よかったです。
{netabare}
正直、一番強く印象に残るのは、王様の娘であるマインのクズっぷりが非常に憎らしいほどの悪女っぷりを演じてくれていて、よかったなと思います。
初めからだますつもりで尚文に近づき、勇者としての信頼を地に落とした張本人でありますし、様々な場面で元康を使っては、行く先々で邪魔をするわ、挙句の果てには自身の妹であるメルティまでも殺そうとする悪役っぷりは徹底していたなと思います。最終的に、処刑される手配まで整い、そんな中で尚文に助けを求めるというところも、見事すぎて、尚文にビッチと称されるほどのキャラだなと思いました。それ以降も悪事を企む姿は笑えるキャラだなと思いました。
特に、「第21話尚文の凱旋」では、奴隷紋を押されてもなお、嘘をつき続け、悲鳴が響き渡る姿は、彼女を象徴するシーンだなと思います。
また、ヒロインであるラフタリアも非常に良かったです。
奴隷から飼ってきた亜人族といえ、尚文が本当に自分のことを想って言葉を投げかけてくれることに呼応し、だんだんと尚文に心を許し、一気に成長して尚文の剣として彼を心から支えてくれる姿はキラキラしていました。
また、「第15話ラフタリア」では、過去回想を挟み、自身、そして友人たちがたどった末路を色濃く描写する回となっていて、過去の辛い経験を持ちながらも自身が仲間へ恩を返せなかったことを深く後悔する姿は、ラフタリアの優しい性格の側面を象徴している気がするなとひしひしと感じます。
そして、なんといっても盾の勇者、岩谷尚文と石川界人さんの相性がぴったりでした。復讐系を演じさせると、石川界人さんの力強い声がキャラクターにグッと溶け込んで、復讐心やその性格の悪さ?といった部分を色濃くしてくれます。
しかし、大切なことを伝えるとき、仲間を想って行動するとき、フィーロとラフタリアのために装備品を作っていた姿など、本来の優しい性格を見せてくれますし、憤怒の盾を使って怒りをあらわに行動しようとするときの迫力もよくて、いい感じのギャップを感じられるキャラ感が良かったです。 {/netabare}