camuson さんの感想・評価
2.4
物語 : 2.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
印象度:30
日本以外の大人向けアニメはそれだけで希少なので、視聴の対象となり得ます。
さて、作品です。本作は、人物を含めて、3DCGモデルで作成しています。とはいえ、人物の顔の表情は3Dのポリゴンそのままではなく、2Dっぽく見えるお直し処理(おそらく2D上で線描)をしています。
まずは、そのアニメーション技法の選択についてですが、背景は3Dでよいとして、人物はオール3Dで行くか(リアルを極めるもよし、適当なデフォルメで割り切ってそれを味とするもよし)もしくは、3Dモデルのトレースでも良いので、2Dの手書き描画に完全に置き換えるか、どちらかにした方が良かったのかなと感じました。
3Dの不自然さを2Dで直し始めると、きりが無くなってきて、直しても直しても、更に”お直し”したくなるという沼にはまり、結果的に大きくバランスを崩した仕上がりになる可能性が高いのではないかと思います。そういったダブルミーニングを込めたのだとしたら大したものですがね(笑
それはさておき、それなりに手はかけているのでしょうが、どうしても手を抜いたような中途半端な仕事に見えてしまって、どこか稚拙な表現に感じてしまいました。キャラに魅力が感じられず、感情移入がしにくい一因になっていたと思います(設定やストーリーも一因ですが・・・)。
お話については、WEBマンガのオムニバス作品「奇々怪々」というWEB漫画が原作とのこと。アニメに限らなければ、怪奇や都市伝説を扱った作品自体はありふれたものだし、よほどのインパクトが無いとつらいところ。なかでも「もし美人に生まれ変わったら」なんて設定は、バッドエンドになること込みで、これまでにいくらでもあるでしょうから、何かこれまでにないアプローチを期待してしまうところです。
整形水というリアリティの薄い飛び道具を持ち込んだおかげか、見た目のインパクト重視の大味な展開で、現代社会に潜む闇を細やかに拾っていくような姿勢はないし、どこかで見聞きした話のツギハギ感が強いのですよね。
周回遅れの設定で、ハードルを上げておいて、終始、周回遅れを感じさせつつ、最終的にハードルの下をそのままくぐってきたか~という印象ですかね。