Witch さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「お花畑」リズがアリシアの「正論パンチ」でボコられるのを肴に・・・
【レビューNo.170】(初回登録:2025/2/16)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全13話。
(ストーリー)
乙女ゲームで”いい子ちゃん”キャラのヒロインが好きになれない主人公は、
芯の強い悪役令嬢のアリシアに憧れていた。
そして彼女は気づく、いつの間にか7歳のアリシアに転生していたことを。
憧れのアリシアに転生した以上「歴史に残る悪女になる!」という目標を掲げ、
日々の研鑽に励むアリシア。
やがて成長した彼女は魔法学校に進学、そこで正ヒロインである「聖女」こと
リズと出会うのだった。
(評 価)
・無理して「悪役令嬢キャラ」作りに励むアリシアが微笑ましい
「歴史に残る悪女になる!」
と決意するアリシアですが、正直何故そこにこだわるのかよく分からないと
ころもあります。
織田信長みたく「戦乱の世に生まれたからには天下を取る武将になるぞ!」
的なノリなんでしょうか?
アリシアは悪役令嬢といいつつも、別に”極悪非道”の道に進むのではなく
・自分が正しいと思うことには信念を持って突き進む、基本的には善人
・ただ誰からも好かれるような”いい子ちゃん”が嫌いで、皆の前では
「どう振舞えば悪女っぽく見えるか」
を意識して悪ぶっている
という「なんちゃって悪役令嬢」的なキャラであります。
この辺は芸人などがいう
「本当はこんなキャラじゃないけど無理してキャラ作ってます」
みたいなものに通じるものがありますね。
・「これって如何にも悪女っぽい♡」と悦に入るアリシア
・逆に悪女っぽく振舞ったのに、周りの予想外の反応に戸惑うアリシア
個人的には、ちょっと痛々しいキャラ作りをしているアリシアを温かい目で
見守ってたって感じですね。
・頭が「お花畑」なリズもキャラ立っていた
一方「聖女」ことリズですが、
「話し合えばお互い分かり合えて、争いなんか起きない!」
ってなことを真顔で言う、頭が「お花畑」なガチでヤバイ奴です。
いやお前、どこぞの「リベラル左派政党」かよっとwww
{netabare}(彼女の場合、本人も無意識だが「聖女の力」で周りを心酔させてしまうよ
うな特殊能力があり、それで「自分の考えは支持されている」という勘違
いしやすい環境もあるのだが){/netabare}
稚拙な「理想論」を振りかざしては、その甘さをアリシアから「正論パンチ」
でことごとく論破されるという、YOUTUBEの切り抜き動画でも観ている気分
でしたね。
そんな彼女もアリシアとの交流を経て、自らの未熟さを認め、自分を変える
よう動き始めますが、そこがいつまでも進歩しない某政党との違いですかね。
ストーリー的には第一王子デュークとのラブコメ展開だったり、リズの取り巻
き連中からの嫌がらせを”スカッと展開”で返したり、差別を受けているロアナ
村の解放だとかいろいろありましたが、正直どうでもいいわとw
「お花畑」リズがアリシアの「正論パンチ」でボコられるのを肴に、ちょっと
拗らせたアリシアを愛でるという感じの作品でしたね。