AO さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
めちゃくちゃ尖ってて最高でした
物語...尖りまくっているので好みは分かれると思う。個人的にはこの作品の持つメッセージ性や話の本筋は作り手の強烈な個性を感じて、自分に刺さってすごく好きだった。
ただ、細かい部分で気になる点が少々あり(映画なのである程度は仕方ないとは思うが、話の展開や世界観に説明が不足していて分かりづらい部分が少々あり。映画を観た後でレビューを見て初めて気付いた部分がかなり多めだった。)、その辺りが改善されればもっと話に入り込めたのかなと思う。
作画...安田現象先生の作品はYouTubeでたまにチラッと観る、程度で拝見しており、綺麗な3Dアニメーションであることを期待していたが、さすが劇場版というところか、思っていたハードルを超えてくる綺麗な映像だった。
個人的に目などがアップされるカットが美しく、どことなく京アニを感じていたが、実際にリズと青い鳥を参考にされたというインタビューを見て、「やっぱりか!」となった。あと背景がすごく綺麗で、どのような作り方がされているのか純粋にすごく気になった。
声優...種崎敦美さんの演技の幅が広すぎて本当にすごい。主人公役の堀江さんは主人公の印象をマイルドにしてて良かった。(キャスティング次第ではめちゃくちゃ嫌われるキャラになりかねなかったかも...)
音楽...緊迫感あるシーンのBGMがめちゃくちゃ良くてドキドキした。あとエンドロールのEveさんの花星は歌詞もメロディもすごく映画の内容にマッチしていた(ファンなので贔屓あるかも)。
キャラ... キャラクターに個性があった。特に主人公の生活感が無いというか常識がないというか...そういった描写が動きでしっかり表現されていて良かった。
ただ、少し話に動かされているような印象を感じてしまう部分があり、その辺りがもっとスムーズになればもっと魅力的にキャラクターを感じられたのかなと思う。
総合...あまり情報を入れずに観に行ったので、とんでもない展開にぶっ飛ばされた。自分の中でストーリーが1番好きな作品は「ひぐらしのなく頃に」なのだが、個人的にこの作品は未来の世界でひぐらしみたいな話を作った時のバッドエンドの章の一つみたいなイメージ。
また、映画を観終わった後で入場特典の設定資料やインタビューを見て、この作品の制作背景を知り本当に感動した。次回作も絶対見に行きたい。