十六夜咲夜 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
お互いの信念をぶつかり合う熱いバトルアニメ
『あらすじ』
この作品はとにかく熱いアニメといった印象。男の義務教育と呼ばれるくらいのアニメであり、王道を貫いた熱血的な作品だ。二人の主人公が対立し信念をぶつかり合い、共に成長し合う所が見所。
21世紀初頭の近未来で神奈川県を中心に突如、大規模な隆起現象が発生しロストグラウンドと呼ばれる大地が生まれた。ロストグラウンドにアルターと呼ばれる能力者が現れていく。ロストグラウンドで何でも屋として働いているカズマは、アルターの犯罪者を取り締まる組織「HOLY」の隊員である劉鳳と出会う。カズマと劉鳳の二人を中心に物語が動き出していく。
『良い所』
「印象に残るキャラ」
熱血的で後先を考えないが身内を大切にするカズマや、秩序と正義を守り抜く信念を持つ劉鳳。スピード狂で強烈なキャラクター性を持つクーガー。またラスボス枠の無常などは憎たらしくて救いようがない人格で印象に残る。
「熱い展開」
戦闘場面でのぶつかり合いや所々の台詞など熱い展開が特徴的。
「主役二人の関係性」
語りたい所と言ったらカズマや劉鳳の関係性だろう。二人の出会いは価値観の違いから始まり、序盤からライバル関係として関わっていく。終盤で共に協力して無常を倒した後の、最終回での二人の戦いは中々の見物だ。この一騎打ちでの戦いは物語の積み重ねから来るものがあるだろう。どちらもポロポロになりながらも殴り合っていく姿はなんとも熱く燃えてくる場面。
『悪い所』
「世界観の描写不足」
この作品は世界観に関しては不足していると思っている。ロストグラウンドと呼ばれる世界の歴史や設定などが物足りないし、どんな大都市があるのかとか政治や政府の動きなどがあまり描写してないと見受けられる。物語においてはカズマ達が住む村やHOLY陣営をクローズアップしている為か、世界に対する視野が狭く感じる。
「物語が浅い」
単純明快なストーリーなのか物語が浅く感じてしまう。伏線や細かな設定なとがなくて、深みが足りない物語になっている。シリアスな場面はあるにはあるが、登場人物達の心境や設定を少し掘り下げた方が良いかもしれない。
「ありきたりな内容」
王道を貫く熱血アニメなのかありきたりな内容になっている。アニメで起きていくシーンやどんな展開が来るのかは予想できてしまう。ありきたりである為、どこかで見た場面や台詞などが起きるので斬新な部分が無い。
『総評』
結論から言えば「男の王道熱血アニメ」と言った感想だ。タイトルに書いた通りにお互いの信念をぶつかり合う熱い作品である。とにかく熱血的なアニメを伝わりたいというメッセージ性は伝わったが、他にこれといった特徴があまり見受けられない。だが、クーガーのキャラクター性やカズマや劉鳳の関係性は高く評価したい所。男が見るべき義務教育アニメと呼ばれているが、個人的にはイマイチと言った感想。泥臭くて暑苦しい熱血アニメが見たい人はオススメな作品だろう。