四ツ谷ミツル さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
初音ミク亡霊ヲタの俺氏、無事号泣
プロセカミリしら勢で申し訳ないのだが、初音ミクの亡霊ヲタなので劇場まで足を運んだ。
無事に号泣した。やはり音楽に力を入れた作品は劇場で観る価値大いにありだ。
先に言うと俺みたいなプロセカミリしら民でも、青春の隣にいつも初音ミクがいたタイプなら見て損はない。普通におすすめだ。
以下2月になったのでネタバレありで語らせて頂く。ご了承願いたい。
さて作画についてだが、めっちゃよく動く。
主要キャラはもちろん、モブ生徒がめっちゃ動くのがすごくリアルで生々しい。CDショップに行けば当たり前のようにディスプレイに初音ミクがいる日常世界、懐かしや。
主要キャラは多いが、全員キメ顔はばっちりだ。後ろの方で踊ったり跳ねたりするキャラがちゃんと手書きなのも恐れ入った。躍動感あって可愛いかった。
アクションアニメの様な派手さはないがふとした日常の仕草や髪の揺れなどがよく表現されていてこの子達が現実にいるってリアルさを醸し出している。
そして圧巻のライブシーン、素晴らしい。各ユニットごとの特色が遺憾無く発揮されたエールソングに涙腺が緩んだ。そして〆の初音ミクのライブアニメーションで涙腺が崩壊した。自分語りですまないが俺世代のミクはKEI氏のイラストのミクで、アニメPVなんか無いのが当たり前だった。
まさしく初音ミクとは一枚絵と電子音の存在だった。そんなミクがキラキラしたアニメーションで歌って踊ってパフォーマンスしてくれる事がどれだけ素晴らしいか。号泣してたのでどこがどう凄かったかまでは語れないのだが、製作陣の方々には感動をありがとうと伝えたい。
作画は非の打ち所のない神アニメーションだ。素晴らしかった。
声優さん達が合っているのは勿論だが、特に一歌の路上ライブが格別に良かった。才能ある一歌とくすぶっているモブ男性との対比が素晴らしいし、growと快晴とは心に沁みる。声的にはこはねちゃんが一番好きだが全員特徴的で良かった。
さて、そんな感じで作画や音響面は素晴らしいの一言に尽きるが、ストーリーはちょっとダレている。
プロセカファンの子達にはこれで正解だと思うが、ミリしら民的にはコメディでもない日常シーンが各ユニットごとに挟まるのはやや中弛みを感じる。また、初音ミクを非難したり負のオーラを出すのはモブしかいない事にかなりの配慮を感じた。
特定のキャラを下げない様に、出番を偏らせないように、かつ全員の見せ場を作る…と、往年のソシャゲアニメ呪いの波動を感じる。各ユニットの掘り下げはゲームでね☆って感じだ。まあお祭り映画はそんなもんである。
ストーリー的にもミクが消えるのは起承転結の転の部分だ。うん、ちょっと遅く感じる。早めにミクのいない世界になってプロセカキャラ達が原因を追求する為に奔走する話でも良さげだ…と思ったのだが、プロセカのアクティブは子供や若年層だと思うのでこれで正解な気もする。あんまりシリアス長いと子供嫌がるだろうしな。
"消えろ!"の所はちょっとビビったし、少々のホラー演出はあるものの王道ストーリー、ちょっぴり切ないハッピーエンドは子供が好きそうなテイストだ。
"きっと"で始まり"ずっと"で終わる物語は美しい。
ミリしら勢ではあるが初音ミクがここまで長く、幅広い世代に愛されたのはプロセカあってこそだと思う。感謝してるよ。
プロセカファンと初音ミクファンは見て損は無い作品だ。
追伸 今の子供には分からんネタだと思うが、最後の咲希ちゃんのセリフは初音ミクの暴走のオマージュかな?と思った。たーべーてーいーいー?のアレ。ニヤッとしちまったじゃねえか笑