STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
原作は未読。
いわゆる悪役令嬢ものだが、多くの同系統作品の場合、主人公は悪役令嬢である立場、
もしくは本人が知る未来から避けようとする中、アリシアは進んで悪役令嬢になろうと
するところが面白い。
ただアリシアのなろうとする悪役令嬢はこの世界での聖女に対する悪役としての悪役令嬢の
ようで、いわゆるこの世界の「悪」という意味での悪役ではないみたい。
実際、理想論に終始している聖女キャザー・リズに対して、現実的で実効性のあるアリシアの
行動は結局のところ、善行になっているような。
多くの異世界転生・転移ものがチート的な能力を得ての転生・転移だったり、転生・転移前の
バックボーンが役に立ったりとなんらかのアドバンテージがある中、アリシアはこの世界での
幼い頃からの努力によるものが多い。
更にシーカー・ウィルに自分の片目を与えることを始め、献身的行為も多かったり。
そんな感じで、本作の魅力という部分に関しては主役であるウィリアムズ・アリシアに負う
ところが大きいような。
アリシアに関しては視聴者のみならず、王子であるシーカー・デュークをも魅了してしまうが、
中盤以降のそれなりの年齢になった頃はともかく、まだ幼い頃からアリシアに近づいていく
デュークはロリコン気質なのかと思ってしまった。
色々な面で優秀なところを見せるアリシアだが、こと恋に関してはポンコツ気味である
ところが面白く可愛い。
ライバル的立ち位置にあるリズだが、いわゆる悪人ではないのだが、その脳内お花畑全開の
思考がかなりいらつかせる。
まあ現実でも「皆が善意の人であれば」的思考で物事を進めていこうとする人いるが、
そういった人を皮肉ったようなキャラなのかな。
リズが魔法学園で信奉される存在であるため、それに対峙するアリシアは校内で孤立する。
通常の作品なら、ちょっとした鬱展開なのだろうが、悪役令嬢になろうとしている
アリシアからすると、むしろ好都合と思っているところが面白い。
ただ、学園でのアリシアが嫌われることが起因するゴタゴタはちょっと冗長な感があった。
キャラの名前が英語圏的なものであるのに、アジア圏に多い姓が先で、名が後であるのが
なんか妙。
2025/01/26