dossun さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
地動説にかける情熱と言葉の重み
1-14話目まで視聴済みです。
ここまでロマンを感じるアニメ、そして、ズシン!と響くアニメは久々でしたね。
フィクションは含まれているとはいえ、天動説が本来信じられていた時代にはこういうことがあり、信仰に抗う人がいくつもいて、同じような結末をたどったんだろうなとも思いました。声優陣も坂本真綾さん、速水奨さん、津田健次郎さん、小西克幸さん、中村悠一さんといったベテラン勢で言葉の重みが違うアニメに仕上がり、非常に満足のいく作品でした。
なんといっても、魅力は当時異端をされてきた地動説という真理を追い求める研究者の精神、姿勢、そして、それに向き合う人たちの熱意、その熱意からあふれ出る名言の数々が非常にグっときました。
ラファウがノヴァクに伝えた「不正解は無意味を意味しない」や「感動は寿命の長さよりも大切なものだ」であったり、グラスがオクジーに言った「愛しい家族を奪ったのはこの世、愛しい家族に会えたのもこの世」であったり、ヨレンタがノヴァクに伝える「才能も発展も人生もいざって時に退いたら終わりだ」も、オクジーがバデーニに話す「今俺の目の前に広がるこれが、地獄の入り口って景色には見えない。今日のこの空は絶対に。綺麗だ」という言葉も、ズシンと来ます。誰もがその熱意に動かされ、自分の意思を曲げない、真理に到達するためにその言葉を残しているなと思いました。これほど刻まれる名言が多いと、読後感に似たような感じが出てきます。
そして、もう一つは誰かで話を終結させるのではなく、後世に向けてその熱意や願いが託されていくような展開が非常に好きでした。個人的にはジョジョの奇妙な冒険のような、次の主人公に物語が引き継がれるようなイメージに近いのですが、フベルトが作った地動説に感動を覚えたラファウが自身の完成された道を進むのではなく、あえて正直に地動説を信仰していることを伝え、自身の研究を後世へとつなげた点、グラスがオクジーへ次の道を差し示した点、元々自身の研究として完結させようとしていたパデーニが焼却したはずのオクジーの日記を後世につなげていた点等、その熱意が伝染していくような形で次から次へと主人公が変わり、その物語が続いてく展開は胸アツでしたね。
ということで、14話目まで視聴時点での感想となりましたが、
内容の濃さ、そして、キャラたちが発する名言を言葉の重みが伝わる声優さんだちが話してくれる神作ではないかと思います。