STONE さんの感想・評価

3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態：観終わった

とりあえず簡単な感想

　原作は未読。
　勘違い系コメディのハイファンタジー作品。
　この系統の作品だと、「オーバーロード」、「幼女戦記」、「陰の実力者になりたくて!」
などがあるが、それぞれの主人公であるアインズ・ウール・ゴウン、
ターニャ・フォン・デグレチャフ、シド・カゲノーはその発言や行動が周りに勘違いされつつも、
強さ自体は本物であるのに対して、本作の主人公であるクライ・アンドリヒは運の良さや宝具の
力で強そうに見えるだけというところが、既出作品と大きく異なるところ。
　そう言う点で、弱いのに運とはったりでのし上がっていた主人公のヤンキー漫画
「カメレオン」なんかを思い出す。

　このクライだが行動や発言が適当だったり、借金しまくりとかなりダメ人間。
　それでもあまり観ている側に不快感を抱かせないのは、自分の実力の無さが分かっている
うえでのよく言えば謙虚、悪く言えば卑屈な振る舞いによるものかな。

　クライに対して、周りの人は勘違いによる課題評価をしているようだが、同じ
「嘆きの亡霊」のメンバーはクライの実体を分かっているみたい。
　それでいて彼に好感を持っていたり、リーダーを任せているのは良いところもあるのだろう。
　本作ではそれが分からなかったこともあって、今後があるならそれが見えてくれることを期待。

　「嘆きの亡霊」に関しては男性メンバーもいるようだが、本作で登場したのは女性メンバー
ばかりで、加えてティノ・シェイドのような信奉者や副クランマスターとして傍にいることが多い
エヴァ・レンフィードがいたりと、結果として図式としてはハーレムもののような形に。

　キャラの面白さで持っているような印象だが、ストーリーも面白く、アカシャの塔の一件での
ソフィアの正体の意外さ、シトリー・スマートの本質、更に次エピソードの仮面型宝具を巡る
事態の拡大化への流れなど、結構話作りが上手い。

　作品の作り方として、OPは本日の見どころのようなものを入れ、更に時折OP内の
ナレーションも変更したり、ED内に次回予告を組み込み、その予告も毎話違ったキャラによる
ラップ形式と、OP・本編・EDでシームレスなものになっており、その凝った作りが素晴らしい。

2025/01/13