四ツ谷ミツル さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
最後に全てがひっくり返る、青の熱狂
びっくりする程面白かった。個人的に2024ベストアニメだ。
この作品、最終話まで見た人とそうでない人で評価が分かれる作品だと思う。
足早に言うと作画関連で途中で切った人は戻ってきて最終話まで駆け抜けて欲しい。この作品が好きならば損はしない。恐怖はすると思うが。
さて作画についてだが、一期、エピ凪と比べてよりスタイリッシュにブラッシュアップされた感じがした。イケメンスポーツアニメ最先端って感じのキラキラ塗り込み作画だ。
その分、前半の動きは中々しょっぱい。
回想で何度も同じシーン挟むし、試合中の止め絵も多い。シュートシーンも服と髪は動いても振り抜く足が動かない謎仕様だ。
5、6人のキャラCGが一斉にのったり走り出す所はちょっと笑ってしまった。
とはいえ、エピ凪から入った人にも分かりやすいように凪と玲王辺りは作画動いていい感じにフォーカスされていた。
が、その分潔の動きが目に見えてしょっぱい。なんで主人公ナーフすんねん、動かさんかい。
一枚一枚そんな描き込まんでも良いから動いてくれんかねってのが前半(トライアウト編?)の正直な感想だ。
この作品大好きな妹が言ってたのだが、おそらく2期前半はエピ凪と被ってて主力が分散してたんじゃないかと。エピ凪は映画にしては作画班少なかったらしいし、カツカツやったんかな。
一期は作画崩壊ちょいちょいあったので動きを抑えて崩さない方向に舵を切るのはまあ分からなくも無…いや、スポーツアニメならもっと動いて欲しかった。
とまあ前半そんな感じだが、後半に入ってU-20戦が繰り広げられると作画が加速度的に良くなる。これびっくりしたのだか、後半に行くにつれて演出も作画も声優さんの演技もどんどんアガっていく。
最初は作画に力入れて後半息切れするパターンのアニメはよく見るのだが、これはその真逆だ。監督が慣れてきたのか分からんが、演出やCGのクオリティもどんどん上がって作画の描き込みがレベチになっていく。そしてちゃんと動く。
13話の凛の闇覚醒なんかもうヤバい。
俺ホラーアニメ迷い込んだ⁇ってくらい画面が赤くてドスグロい。蜂楽の"かいぶつ"なんか比じゃないぐらいキモいし怖い。
糸師凛は怪物(モンスター)である。世界滅ぼせるよキミ。
そんな恐怖の13話からの最終話は作画が限界突破していた。今までは綺麗で描き込まれた止め絵だったが最終話は荒々しいタッチで塗り込み最小限、そしてびっくりするくらい良く動く。
13話はホラーだと思ったが最終話は映画である。俺いつの間にか映画館入ってた⁇
作画、演出、声優陣の演技でここまでのカタルシスを味わったのは初めてだ。制作陣全員FLOWに入ったのか?凄まじかった。
声優陣はほぼ続投だったのでよく合っていたし、新キャストもハマっていた。キャラが個性的なのも見てて楽しい。余談だが蛇来が出てきた瞬間除夜…的な鐘の音が聴こえてきて笑ってしまった。
試合中の観客の歓声なんかもリアルだし、SEもカッコいい。
OPEDもブルーロックらしくて良かった。特にEDは試合で昂った熱を冷ますような入りが中々クールだ。
ラストはまた新キャラが出て次のステージの準備が着々と進んでいる…といった感じだったが3期の発表は今の所無い。
アニメ制作的に2期までこぎつけても3期まで行ける作品はあまり多くない。
ブルーロックはどうだろうな、あるならば見てみたい。これが埋もれるのはもったいないよ。
まあそんな感じで今回ものめり込む様に視聴した。1期で面白いと感じれば2期もちゃんと楽しめる。そんなエゴを感じる良作だ。