dossun さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態：観終わった
貴族と育児の異色な組み合わせ
TRUMPシリーズのアニメ作品ということでしたが、特にそのシリーズについては認識せず見てみました。
{netabare}
吸血種殺人事件の捜査と育児の奮闘という変わった組み合わせで作品が続いていきますが、前半はひたすら育児の困難を描いていたような気がします。
兄弟がいることへの葛藤、自分に課せられた期待による幻覚？といった子供たちの悩みや不安が結構リアルな感じで取り上げられていて、その点に対してどう親たちが向き合っていくのか、そこが見どころな感じもあります。
また、ヴラド機関に敵対する組織であるペンデュラムのメンツの個性の強さも面白く、子供には手を上げないキキ、TRUMPに絶対的復讐を誓うジュラス、誘拐した子供にも優しく、ジュラスのことも気にかけるカタリナはなかなか敵キャラにも関わらずどこか憎めない、人間？らしさもあって絶対的な悪な感じがなく見れたのが良かったですね。
個人的には「episode.12しあわせな夢」の中で、
死期が近いジュラスに幸せな夢を見せ、カタリナが彼にゆっくりと息を引き取らせるシーンが良かったです。復讐の目的でのみ生きてきたジュラスが昔の仲間たちと仲睦まじく去っていくのは、彼にとって本当に過ごしたかった時間、関係性を表せていたのではないかと思います。
個人的には小西克幸さんがゲルハルトのようなどこか不器用だが素直な貴族キャラを演じるのが珍しくてそれ目当てで見てた感じもありました笑
ただ、設定をしっかり落とし込んでいないと話についていけなくなるところもありますし、ヴラド機関よりも敵キャラの方に愛着がわいてしまう感じがあり、本来の見え方はそこだったかな？と思いながらも見てました。結局TRUMPとはなんだったのか？というもやもやが個人的には残っている感じもありましたね。{/netabare}
