タック二階堂 さんの感想・評価
2.4
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:今観てる
主人公接待系なろう異世界モノ。
詳細は略。
はい、なろうなろう。
制作は「俺だけ入れる隠しダンジョン」「即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。」などのオクルトノボル。この時点で、もう大きな期待は持てないわけですが、ストーリーもテンプレだらけで、期待できないですね。
や、テンプレは王道だから使われるわけで、テンプレが一概にダメというわけではないです。
主人公は不遇職「鑑定士」というジョブを授けられ、冒険者パーティでは荷物持ちのゴミ拾い扱い。そして、ダンジョンで「こんなところにいるはずもない」強敵の魔物の群れに遭遇し、囮として置き去りにされ、主人公は瀕死の状態で崖の上から飛び降ります。しかし、落ちた先で怪我がすっかり治っており、生きている。世界樹の精霊が額にキスをしたことで、主人公は九死に一生を得たのでした。
というところから始まるストーリー。
んーっと…
まずね、この主人公が「鑑定士」という、別の作品ではチートぐらいの扱いを受けているジョブを授かったわけですが、両親が亡くなって家業を継げず、やむなく冒険者になっているというわけです。
おかしくないですか?
鑑定士は戦闘能力が低い「ローコモン」だそうで、生産系のジョブの人々がそれにあたります。で、ローコモンは家業を継ぐか、冒険者になるかの二択。そんな社会が成立するのかという疑問なわけです。
つまり、主人公を「不遇職」にするために、苦し紛れに歪んだ世界観を(作者が)作り上げたに他ならないんですね。そもそも鑑定士になんてしなければいいし、鑑定士を使いたいなら、無能の鑑定士にでもすればいい。作者が書きたいことを実現するために、設定に無理を生じさせているという印象を受けました。
でまあ、このあとは世界樹の精霊や、最後に助けてくれた世界樹を守る賢者の女の子から、あらゆる能力、スキル、アイテムをもらって無双していくというお話になるわけですが、これがまた「なろう異世界」特有の主人公接待。どうなることやらですね。
とりあえず、初回はオクルトノボルにしては作画は悪くなかったです。ただ、演出に関しては…。あのさあ、冒頭で先読み展開を見せるのはいいけど、同じシーンを2度も長々とやらないでよ。あの奈落に落ちていくシーンね。こういうのをされると、それだけで先行きに不安しか感じないんですよね。
とりあえず、主人公を置き去りにしたハイコモンの2人に、どう復習するのか、までは様子見します。
=====第2、3話視聴後、追記です。
{netabare}
おや?
3話までは作画は悪くない…というか、むしろ良作画までありますね。どうした? オクルトノボル。
ストーリーもね、なんていうか、主人公に対して賢者が稽古をつける理由が納得できるものですし、(ここまでは)もらうスキルがそこまでインフレしていないので、まだ観られるといった印象ですね。
ただまあ、不満がまったくないというわけでもないです。
置き去りにした男に対する復讐が物足りないという面がありますし、結局はハーレム展開かよというのもあります。そして、BL要素いらねえなとも。
それでも、今期「なろう系」アニメの中では良いほうだとは思いますよ。もう少し付き合いますね。
{/netabare}
=====第4話視聴後、追記です。
{netabare}
先週までの僕は何を観ていたんだと殴りつけたくなりますね。
能力、インフレしまくってるじゃん。
唐突にダンジョンの前。「ユーリ、家族に会わせてやるからな」と、発見するのも難しいダンジョンにあっさり到着。そこは、いたずら好きのユーリの妹・ピナが隠れるダンジョンだったのでした。
自分のもとへたどり着けないよう、さまざまなトラップを仕掛けるピナ。だけど、ウルスラのチュートリアルで、罠は全回避。S級モンスターも一刀両断。倒した魔物から鑑定スキルで、そいつのスキルをゲットだぜ。どんどん強くなるね。てめえがモンスターじゃねえか。
んで、なぜかギルドから総スカンを喰らい、パーティーメンバーの尻軽女からも見捨てられた元パーティーリーダーのゾイドが、ボロボロになって探索中。ドランゴンの攻撃に遭って大怪我。主人公のアインは「ユーリ、こいつを助けてあげて」と全回復させ、俺だけ攻略できる隠しダンジョンから出してあげます。なんすかそれ? 強者の余裕?
で、まるで井上尚弥が幼稚園児たちを相手に歩き回るぐらいの冒険の末、ピナとユーリは無事に再会を果たしましたとさ。んで、他の兄弟に会いに行く? じゃあ私もついてくとのことで、新たにピナと守護者の黒姫(名前の統一性がねえなぁ)が加わったぞ。その能力もゲットだぜ!
えっと…
何が面白いんだ、こんなの?
いや、ベースは「月が導く異世界道中」と同じようなもんではありますけど、それにしても主人公が万能すぎて、もはや「桃太郎」よりも話がつらつらと進みます。
で、こんな感じでただただユーリの兄弟(というか、おそらくは姉妹よね)を訪ねて、仲間に加えてハーレムを築くってか? 作者も、何が面白くてこんな物語を書いているのか謎でしかないです。
うん、化けの皮が剥がれた「ク○なろう」の本領発揮というところでしょうか。ちなみに、ピナの声とか演技、てっきり井澤詩織さんかと思ったら芹澤優さんでした。びっくり。こんな声も出せるんですね。そこだけは褒めポイントでした。
{/netabare}