タック二階堂 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:今観てる
これは思わぬ拾い物になりそうな気配。
詳細は公式サイトでも。
iOS/Android向けのソシャゲのアニメ化作品です。制作はピー・アール・エー。主だった作品実績は「ビキニ・ウォリアーズ」「TSUKIPRO THE ANIMATION」といったところでしょうか。
とまあ、ソシャゲ原作で制作会社の実績も乏しいため、なんの期待もせずに観た初回でしたが、悪くないです。
簡単に言えば、建て付けは「夏目友人帳」みたいな感じ。主人公である塚原音子(ねこ)が、生死の狭間にある「誰ソ彼ホテル」で、名前を失った(忘れた)お客の名前を取り戻し、現世に返す、またはあの世へ送るといった1話完結型のお話になりそうです。
小学校で習ったし、「君の名は。」でも有名となった「誰ソ彼時」。夕闇ですれ違う人の顔も判別できないといった時間帯のことですが、自分の顔が判別できない生死の狭間の人々を上手く表現しているタイトルだと思います。ちなみに、夜明け直前の時間帯のことは「彼ハ誰時」(かはたれどき)といいますね。
雰囲気も悪くないし、キャラデザも良好。主人公・音子のCVは桃河りかさんが担当。新井里美さんに憧れていると公言されている通り、声質が似ていますね。「レールガン」の黒子っぽさがあります。
これは思いもよらぬダークホースが出現したなという印象です。継続視聴ですね。
=====第2話視聴後、追記です。
{netabare}
ギャンブル狂いのおじさんが、母親の思い出をきっかけに自分の名前と生い立ちの記憶を取り戻すという回。
話自体は悪くないと思ったんですが、やっぱり1話完結の弊害。どうしてもストーリーが駆け足で、あっさりと終わってしまうという感じ。モチーフとかぜんぜん違うけど、「銀河鉄道999」のように1話完結でも見事に感慨を残す作品もあるだけに、そこの域には(当たり前だけど)達していないなあと。
やり方次第では、今回の話でも泣かせることはできたと思います。どうすればよかったのかな。引き出しから出てきたのが母親のハンバーグで、それを食べて思い出すほうがよかったような。
ただまあ、さらっと人情噺を楽しむという意味では、いい作品だとは思いますよ。ま、これからあの世へ送る客も出てくるでしょうけど、生き埋めにされても「俺はまだ生きている」は、さすがにねえだろって思うのでw
{/netabare}