たナか さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態：今観てる
シンフォニー・オブ・デストラクション
バンドリ改めギスドリの真打、アヴェムジカ編。
ギスドリ1期のMYGO編見てないとイミフです。
01
やっぱりいきなり揉めててワロタ
まずは祥子の足跡ダイジェスト、掴みのちゃぶ台返しもバッチリ
・クライシック結成
母親喪失での失意の中、モルフォニカのステージを見てバンド結成を決意。メンバー選定基準は謎というか運や流れに身を任せた感じ。クライシックは出自もバラバラなわりとカオスなメンツなので逆に納得感が生まれてナイス。この段階ではまだ現実逃避の意味合いしかないだろうし。厨二病でもバンドしたい！というか六花の場合は現実逃避の手段が厨二病だっただけで、並のポンコツ人間にはこんな実行力はない。祥子の類稀なる企画力や交渉能力は確実に遺伝子のおかげ。
・クライシック脱退
実家を出てバイト暮らしのうえ、不意に捕まる父親がいるのではバンド練習においてもリスケすらままならない。バンドの継続は不可能と判断し逃げるように一方的に離脱。この描写でも納得は出来るものの、1期では何かしらの謎があるみたいな匂わせ感が強かったのでやや拍子抜け感がないでもない。まあいいけど。人生ままならない感はちゃんと出てた。
・アヴェムジカ始動
中学生ができる範囲のバイトでは生活を維持できないので一発当てるぜ的な。祖父との確執ももうちょい欲しかったかな。もう自分にはバンドしかないと不退転の覚悟で腹を決めた祥子は考えうる限り最高の人材を招集。さすがお嬢様、人望あるし人脈もすごい。よってリアルでは到底実現不可能な、祥子以外は凄腕のプロばかりが正体を隠してコソコソ活動するなんていうスーパーバンドの完成。しかし今回は少しばかり脇が甘かったようで。見たらわかるやろ、は禁句というか、こういうことになってるんでひとつよろしく→そうなんですかりょうかいですと飲み込んで乗っかるのが大人のマナー。社会は建前で出来ている。
・反逆のアモーリス
半目しながらも従うフリを続けていたがとうとう祥子のロードマップを破棄。武道館の本番の最中というこれ以上ない絶好の機会を狙って裏切りを強行。耳目を集める意味でも最高のタイミングだし、本番中なら祥子は手出し出来ずに流れに任せる他ない。こいつクソ度胸の上に策士すぎる。さすが有名人。二重の意味で仮面を脱ぎ思惑通りに手綱を握ったはずだが、さて今後の祥子のお手なみは如何にってとこか。
・バンドリ
多分バンドリプロジェクト自体が方向転換を余儀なくされてきた印象。ライバルはバンドアニメではなく、にじさんじやホロライブなのかも。ある程度楽器の素養がある声優の卵を1年かけて育ててきたというこのプロジェクトはクソなろうを量産する中抜きイナゴパーソンには到底できないグレイトな仕事。ぜひとも成功してほしいもの。ガールズメタルバンドはオラついて主張が強いお姉様が多いので、アヴェムジカがぴったりハマるって人はいそう。もうそろそろ花冷えみたいなのも混ぜてもいい頃合いなのでないかなあ。
・アヴェムジカ
このサウンドがメタルか否かってのは問うまい。設定上ではスーパーバンドなので中の人は荷が重そうだが、最近の若い子は普通に上手い人ばかりなので感心する。界隈の有名人を集めました、しかし興味ない人は名前すら知らんってくらいなら、今頃で言うならモルフォニカのヴァイオリンも務めたAYASA率いるEast Of Eden相当か。ガールズバンド界隈やメタル界隈ではメンバー各人がそれぞれ有名でしかも皆クソ上手いんだけど、一般的な知名度はそれなりというか誰？的な。仮にもバンドやってるMYGOメンバーがほぼ興味ないってんならわりとマニアックなポジションに甘んじてて、だからこそ暴露バズを図ったってところかな。結局売れるのは推しの子的な週刊誌的露悪趣味なのかねえ。個人的にボーカルにはもう少し頑張って欲しい。歌詞が聞き取り辛い。
・祥子
祥子の常人離れした胆力企画力実行力は血統の良さを下敷きに波瀾万丈な環境から育まれたものだけど、人身掌握力にはやや欠けていたというのは面白い。完璧超人じゃつまんないし、駄作アニメのように祥子の凡ミスで話を転がさないのも実にいい。でもこれが凡人なら潰れてるか壊れてるはずので途端に嘘くさくなる。お嬢様キャラで正解。いかにアニメと言えど超えて欲しくないギリギリのラインはある。ヤクザや半グレなんかでも結局出世するのはエリートの遺伝子もってるいいとこの出が多いんだよねえ。
おもしろかった。今後も期待できそう。
しかし曲が長いので趣味が合わない人にはややツラいかも。
