dossun さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
2クール目は再会と別れ
1クール目と違った視点で物語が進んでいきましたが、
こちらもファンタジー感が強いと同時に、再会もあれば、別れもあるといったところで、ルーデウスの感情がかなり浮き沈みした物語だったなと思いました。
{netabare}
個人的に話題に上げるとしたら、まずはパウロとの再会でした。
ルーデウスから見れば、エリスやルイジェルドとの冒険を楽しんでいる感覚が強く、どんな出会いがあるのか、どんな風にその苦境を乗り越えていくかということを視点していた気がしますが、パウロにとっては家族が離れ離れになり、生きているか死んでいるかもわからない状況に置かれた中での旅は苦悩や不安が非常に強かったと思います。そして、その気持ちを冒険を楽しむルーデウスにぶつける気持ちは非常に納得できた気がしました。
できすぎる息子が故に、もっと家族のことを必死に探してほしかったという気持ちは理解できます。ただ、そのわだかまりを解消し、家族の再会を喜ぶことができたシーンは非常にジーンと来ました。正直、ヴェラのビキニアーマーを目で追っているところは、さすがルディだなと思わせられましたが、それだけ生に対する貪欲な価値観を持っているからこそ、生き残れたのだろうなんて思ったりもします笑
そして、オルステッドとの闘いです。
完膚なきまでにやられた一行ですが、あの時のルーデウスのなぜか物おじせずに話しかけるところはルイジェルドもエリスも顔が引きつっていただけにヒトガミの能力による恩恵が強いなと思いました。また、オルステッドの声優さんが津田健次郎さんというのもぴったり来ますが、ここでなろう系の俺強い感がしっかりと叩きのめされ、挫折を味わってくれるという点が非常に良かったです。その後もオルステッドのことを恐怖と同時に思い出すことがありますが、完璧な強者との出会いがルディを強くしてくれますし、エリスがめちゃくちゃ心配してくれる姿がかわいいなんても思えます。また、その戦闘シーンの緊迫具合は手に汗を握りながら見れましたね。
最後に、ルイジェルド、エリスとの別れです。
ここまで二人を守ってきてくれたルイジェルドが目的を果たしたこともあり、お別れとなりました。幼い二人を見守り、時にはぶつかった仲間がここでいなくなるのは正直寂しい気持ちでした。そして、出会った当初と比べ、ルディの理解者でもあり、最後まで誇りをもった戦士だなと思いました。
浪川さんの演技もよかったですし、人よりも感情的で人間っぽい性格が良かったのに寂しくなります。
そして、エリスは最初から手の付けられないことが多いお嬢様でしたが、
領地についたことで、自身の両親が亡くなっていたこと、自分が領主として責任を負わないといけない立場になったことをルディも理解しつつ、彼女がルディと夜を共に過ごす展開になったところはある意味人としての成長を感じますし、ルディを置いて去ったことにルディに深い傷を負わせるきっかけとなりました。エリスの「子猫がほしいにゃん」はなかなか人には癖に刺さる名台詞だと思いますが、ツンデレキャラとしてかなり魅力的でした。
ということで、1,2クールどちらもなろう系の域を超えていい作品だったなと思います。{/netabare}