「劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉(アニメ映画)」

総合得点
74.7
感想・評価
53
棚に入れた
157
ランキング
886
★★★★★ 4.1 (53)
物語
3.8
作画
4.6
声優
4.1
音楽
4.1
キャラ
4.0

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ネタバレ

ハニワピンコ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

走り合い、競い合う

ウマ娘というコンテンツもアニメ本編三作にOVAそして何よりアプリでの各シナリオと各ウマ娘たちにフィーチャーしたストーリーは、特にアニメシリーズで描かれるのはクラシックそしてシニア級路線と、常に走り続けそして競い合って勝ち 負けを主体としたスポ根系の系譜と、競走バとして元となった競走馬の戦績に即した走っての勝敗を主とした描き方だったけれど、今回のアグネスタキオンの描き方はその中でもウマ娘という種の新しい視点が垣間見える、そんな描き方でとても興味深かった

最初は世代の頂点を決めるダービーにおいて勝利を収めるまでのジャングルポケットが名実共に最強へと成る物語かと思いきや、その前に強大に立ちはだかっていながらその最強を決める前にいなくなったアグネスタキオンというキャラクターがもたらした自己に渦巻く幻影に惑わされ停滞していく過程、そして同じく幻影に囚われていながら後輩の走りを見てまた走り始め、ポッケが惑わされても尚走ろうとしている、そんな姿を見て再起しようとしたフジキセキがポッケに掛ける言葉と示す行動が起こす作用、そして再起したジャングルポケットが現役において最強の名を冠するテイエムオペラオーを破り、最強としてたらればももしももそして幻影も無い、先に駆けるために走り続けその中での結果として勝ちたいを昇華し切り真の雄叫びをあげる構成、そして自分でその頂に辿り着こうというウマ娘の本能を思い出させてアグネスタキオン再起までに至るその作用はとても綺麗にまとまっていて、ドラマチックでありながらそれぞれに思いを馳せられて引き込まれた

この3キャラクターの描写が特に素晴らしかったが、加えてクラシック同期のキャラも純粋に勝ちたい ステージの真ん中に立ちたい、オトモダチに追いつきたいとそれぞれがそれぞれの目標を持って走ることで各レースに物語性を生ませ、タキオン去った後のダービーでの競り合い、そしてその後もという見せ方は良いライバル関係に止まらない物語全体を盛り上げるキャラたちで、あくまで3人がメインの中でサブとして気にならない程度に関わっていていた

初の劇場版として、限られた尺の中で最大限盛り上がる要素とそれに至るまでの描写の取捨選択が必ずしも完璧に行われたとは思わないけれど、メインのテーマに沿った見せ方の徹底とそれを盛り上げるためのキャラ描写は相変わらずただの競走とは思えないほどに熱くなれるかなり高レベルの満足度の高い激アツストーリースポ根としてオススメ出来る

胴元に搾り取られたけれど、本物の馬の熱も再燃させてた『ウマ娘』というコンテンツに感謝を

投稿 : 2024/12/31
閲覧 : 19
サンキュー:

5

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