鬼戦車 t89 さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
創作活動が危険視されて、人畜無害なキャラ創作以外は規制されそうですね。
最終話(22話)まで観ました。2024.12.26
これ、リアタイ時は1話で切ったのですが、再放送していたので全話視聴しました。
あにこれでは中々高評価ですが、合う合わないがハッキリしている視聴者を選ぶアニメです。
まず、被創作物、フィクションのキャラクター達が現実に召喚されて戦う時点で駄目な人には駄目でしょう。当時の私的にはこれが許せず、視聴しませんでした。
物語を物語たらしめるためには、世界構築に嘘が必要です。世界観や設定と言い換えても良いです。
物語ごとにこの嘘は違います。ガンダムなら、巨大人型ロボットなんぞが兵器として使えるはずが無いのに、ミノフスキー粒子があるため活躍出来るとか、エヴァならATフィールドがあるからとか色々です。
魔法少女なら魔法が存在する世界だからと言うのが大前提です。
そのため、一つの物語内でも原理原則が異なる力の激突を描くと、違和感が生じます。近代兵器と魔女が戦う終末のイゼッタが許せないアニメファンは、本作品も許せないでしょう。
魔法少女、巨大人型ロボット、得体の知れない力を使う騎士など、世界観の違う物語のキャラクター達が、冷徹な物理法則が支配する現実世界で戦えるのか?同じ土俵に立つことさえ難しいでしょう。全員対戦車砲で木っ端微塵じゃろ?
そのため、徹頭徹尾物語が茶番劇です。アメコミは、異なる作品のヒーロー達が世界観を共有しているので、横断的な集合作品が作れますが、本作品のキャラクター達は違います。
ドラえもん、悟空、ルフィ、ガンダム、ウルトラマン、ゴジラ…有名キャラクター達が争う様なもので、何を根拠に誰が一番強いと言えるのでしょうか?世界観が異なるキャラクター達は交わりませんし、強さの根拠を担保するものもありません。
Fateみたいに、過去の英雄を召喚し、マスターの能力にもサーヴァント達が影響されるのなら分かりますが、創作者が存在する世界に自分が創作したキャラクターがやってくるなんて、召喚されたキャラクターが役に立たなかったら作家性の否定にもつながります。中盤ダレるのと、ラストに納得いかないのも当然です。
ただ、作画、音楽、キャラデザイン等は気合が入っています。アニオリで良く作ったなぁとは思います。あいにく私には合いませんでしたが、ファンが多いのも肯ける作品でした。何話か観て合わなかったらそっと視聴を辞める系のアニメですね。