ヨッシャア! さんの感想・評価
1.3
物語 : 1.0
作画 : 1.5
声優 : 2.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:----
看板に偽りしかない駄作
【物語】 1.0 / 5.0
乙女ゲーに登場する悪役令嬢キャラに転生し、異世界で悪女として生きていくぞと決意するところから始まる「悪女転生」系の女性向け作品。
しかし蓋を開けてみると、悪女らしい行動は一切なく、主人公が「悪女ならこうするだろう」というズレた認識で善行や人助けを繰り返すだけ。
「悪女転生」系作品のテンプレ通り、対立する者として聖女が登場するが、聖女にまつわる話が冗長で、女から女へのいじめ描写など「これ、こんなに長々とやる必要があるか?」と疑問に思うレベル。
ただでさえテンプレ通りというか、既視感を強く覚える「悪女転生」系作品なのに、加えて構成がド下手くそという致命的な内容となっており、この点に関しては評価するところが一切ない。
また、転生前のパーソナリティが極めて希薄であり、「転生」という要素すらまともに扱いきれていないのは、もはや原作のレベルの低さを疑う他ない。「中学生が聞きかじった知識をフル動員してそれらを継ぎ接ぎし、なんとか形にした作品」と言われても納得できるレベルに感じた。
【作画】 1.5 / 5.0
なろう系の中でもやや質が落ちる部類だろう。
崩壊とまでは言わないが、評価には値しない。
【声優】 2.0 / 5.0
悪女キャラが主人公なのだが、主演声優の声が「可愛らしすぎる」という点はミスキャストに感じた。
ストーリーは幼少期から始まるので、それ込みでのキャスティングなのかもしれないが、後半成長して以降はもう少し大人びた演技をしてほしかった。
【音楽】 1.0 / 5.0
印象に残らない。
【キャラ】 1.0 / 5.0
物語の項でも述べたが、作品のコンセプトであるはずの「悪女としての言動・立ち振舞」が一般的な認識と極めてズレており、主人公の「言っていること」と「やっていること」の不一致があまりにも多すぎるため、全てが茶番・おままごことに見える。故に、キャラクターの中に芯のようなものは一切感じられず、もっと言えば俯瞰でものを見れない頭の悪い人物のように映る。
こちらもアニメをそれなりに見てきたので、いわゆる「なろう・転生」系の作品にそこまで多くを求めはしないが、せめて掲げた看板の内容は守るべきだろう。
それができないなら、ギャグテイストでもいいので主人公が理想と実情の差に葛藤したり、自分にツッコミを入れるなどして、理想との乖離に何かしら言及すべきであったと思う。
【総括】 6.5 / 25.0 (平均 1.3)
全ての点において評価に値しない。
特に個人的に気になったのは、やはり「いつになったら悪女らしい行動をするのか」という点であり、そのせいで物語やキャラクターには一層魅力を感じられなかった。
聞いたところによると「悪女転生」系作品は数字を稼ぎやすいらしいので、その流れで生み出された粗製乱造の一つなのだろうと感じた。