ひっく さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
奈良田とさらさで韻踏める
宝塚を彷彿とさせる歌劇団の学校に、高い倍率を勝ち抜いて入学した生徒達の成長を描いた作品。1話の後半、渡辺さらさが圧倒的な夢を宣言するシーンの時点でこんなにも泣きそうになってしまうのはなぜなんだろう。そこをとっかかりとして、各登場人物について「知りたい」と思わされるままに1クールが終わった。
1話冒頭の奈良田の描写で、「こんなにオタクを気持ち悪がってるのにイケメンには心開くんかい!」と嫌な印象を持ってしまいそうになったけど、そこで切らなくてほんとに良かった。奈良田をはじめ各キャラクターの生い立ちや人間性が1シーズンを通して繊細なニュアンスを以って掘り下げられていくので、最初あまり好きに感じられなかったキャラクターに対しても、最終回を観終える頃には思わず感情移入してしまうほどの好意と愛着が湧いていることに気付かされる。
最初はガラスの仮面のようなものを想像していたのだけどそれよりも遥かに爽やかな印象を受け、そこにこそこの作品のアイデンティティを感じられたし、出会えて良かった。