「PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」(アニメ映画)」

総合得点
74.2
感想・評価
179
棚に入れた
1010
ランキング
936
★★★★☆ 3.9 (179)
物語
3.7
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

スピンオフものとしての面白さ

 実写の刑事ものでは本編の脇役キャラを主役に据えたスピンオフ作品があったりするが、
本作もそんな立ち位置の印象の作品。

 本作の主役と言えそうなのが霜月 美佳。
 監視官になるぐらいだから作品世界ではエリートの範疇に入る存在なのだろうが、他の主要
キャラのような特異な体質、重たいバックボーン、尋常ならざる信念、人並外れた戦闘力などは
なく、それでいてその地位における権益を享受して楽しているキャラかと思いきや、彼女なりの
正義感や矜持などはある存在。
 局面に応じて良い面が出たり、悪い面が出たりするが、悪い面も含めてその普通人的感覚が
個人的には結構好きだったりする。
 同様の好感は「進撃の巨人」のヒッチ・ドリスにも感じたりするが。

 そんな彼女の良い面が前面に出たヒーロー的活躍が堪能ができるのが本作で、宜野座 伸元の
アシストぶりも良い。
 およそ1時間ぐらいの長さだが、導入部から締めまで非常にうまいことまとめあげられている。
 とは言え、霜月の本編2期からの変わりように違和感は禁じ得ないのだが。

 潜在犯がサイコパスをクリアにするケースは本編でもあったが、本作では洗脳による
集団思考でクリアするというこれまた新たな手法が登場。
 確かに自身の思考による善悪判断の放棄はサイコパスをクリアにする方法の一つとしては
納得できる設定。
 現実でも同調圧力やメディア・世論からの影響など、他へ責任転嫁することで、自身の
罪悪感を軽減するような行為はやったりするから、結構リアリティを感じる設定で怖い。

 舞台となるサンクチュアリが雪山の中の隔離施設ということもあって、集団思考に囚われた
潜在犯からの逃亡劇は映画「シャイニング」を思わせるものがあり、ホラーもの的な怖さも
感じられる。

2024/12/14

投稿 : 2024/12/14
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