RFC さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
キャラの言動がすごくまっとうなホームドラマ
なんとなく視聴開始。
【作品概要】
主人公 新島圭介は一人娘の親であり、リーマン。
10年前に不慮の事故で妻 貴恵を失って以来、
娘の麻衣共々、どん底に落ち込んでいます。
そんな彼の前に、小学生となった妻貴恵が現れます。
【作品に対する感想】
予想外にいい作品でした。
死んだ妻が小学生となって現れる…という有り得ない
ファンタジー以外は、すごくまっとうです。
アニメが苦手な方でもいけるんじゃないかなって思えます。
1クールで綺麗にまとまっており、
キャラの言動の納得感を重視する方はおすすめです。
命は有限で、いつなくなるか分からない。
だからこそしっかり生きないと…ですね。
1)物語
大人版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
って感じですね。
貴恵≒めんま 圭介≒仁太
あの花:
当事者5人が、若さゆえの痛さや葛藤を乗り越えていく
心の成長描いた作品でした。
今作:
関係者の心の成長は描かれているんですけど、
社会的立場やキャラの年齢差(40代・20代・10代)も
絡んできて、少し立体的な印象です。
結末に関しては
{netabare}当人らが納得しているんでどっちでも良かったかな。
私的には守屋さんの想いが届いてほしかったかなーって思います。
{/netabare}
ちょーっと周囲の人が、「貴恵の生まれ変わり」を信じるのが
素直すぎな気もしましたが、そこはスルーしました。
5)キャラ
いろんな年齢・立場の人が登場しますが、
イレギュラーに対しての言動がすごくそれ相応なんですよね。
そこが本当に良かったと思います。
➀新島圭介
割と近視眼的なマイペースな人と感じました。
年齢のわりに子供っぽい印象です。
(故に親近感は湧きますw)
「普通10年も引きずって娘共々ダメになるか?
弱い人だな」って思ったものの、
そこまで貴恵が大きな存在だったというなら
その想いもまた「尊い」とも言えるのかなーって、
何とも言えない気持ちになりました。
➁新島貴恵
ダメになったダンナと娘を立ち直らせるために
戻ってくるほど家族を愛している奥様。
しっかり者で、圭介と釣り合ってないようにも見えるんですけど
そこは当人同士の話ですしね。
現実にはあり得ない、大人と子供を同時に求められる立場で、
一人で2倍の葛藤を抱えていた印象です。
{netabare}
愛する旦那を別の人に託さないといけないって
かなり辛いとは思うんですよ。
そして旦那の側にいるには、全く関係ない人の人生を
奪い続けることになっているっていうのも、辛いですね。
{/netabare}
我欲より大人の判断が出来る人で、強い人だなと思えました。
➂新島麻衣
大人になっているとはいえ、定職に就かず
高校生の頃から時間が止まっているような娘。
ゆえにやや子供っぽいふるまいを見せることもありますが、
それも「年齢、状況、環境に相応」なのかなと思えました。
6)印象深いシーン
{netabare}
➀圭介・貴恵 最後の一言
お互いに感謝と別れの言葉を言うのかと思ったら、
共に娘 麻衣の事だったのが印象的でした。
親なんだなーって。
➁圭介 麻衣と向き合う
圭介・守屋さんの初手がマズ過ぎた。
あんな公共の場でいきなり過ぎるでしょ。
不器用だけど、必死の説得。
双方の言い分は尤もだけに、歩み寄るのに時間が掛かる。
でも互いに逃げず、先延ばしせず、濁さずに
ちゃんと向き合ったのがえらいです。
{/netabare}