どどる さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
剣と魔法とキャンディの終末世界
とにかく私がこの作品を好きなのは、「子どもの妄想」感がすごいところ。
例えば犬のジェイクは異世界チートものの主人公並の万能戦士だが、その万能さが「変形」なのがすごい。
OPにすでに足がにゅーーーっと伸びたジェイクがお目見えしている。
俺は空は飛べねえけどよ、速く移動したいんなら、足をめっちゃ伸ばせば十分速く移動できるんじゃね? 1キロメートルくらいの長さによ!
そっか、そうだね。イエーイ!
そんな感じの世界観。
キャラクターの深いドラマもある。
キッズアニメの持つ教訓主義的な魅力があり、しかし押し付けがましくない。
納得できないことが納得できないまま進行するリアリティ、ストレートで放り込まれる現実の毒と言った魅力もある。
でも、この作品の魅力はこの世界観、ファンタジー感によるところもかなり大きい。
実は、多くのファンタジー作品にはあまり空想がない。
人気のある世界観を使いまわしているからイメージはだいたい決まっていて、作者の空想部分はさほど多くない。
アドベンチャー・タイムは空想にまみれている。
プリンセス・バブルガムは風船ガムだし、ファイヤープリンセスは燃えていて、アイスキングは凍っていなくて体が汚い。
キャンディ王国の住民はみんなお菓子だ。
子どものごっこ遊びやノートマンガをアニメ化したらこんな風かも……というメチャクチャさがあり、それがプロの手によって見事なエンタメに昇華されていて、なぜか整合性がある。
欠点は142話+αしかないこと!!!!!