中島野球しようぜ さんの感想・評価
2.7
物語 : 1.5
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
女児向けなテーマやお菓子作りという主題は良かったが…相次ぐ闇堕ちラッシュや戦闘の味気なさがマイナス、おすすめ度★★☆☆☆
レッツ・ラ・まぜまぜ!
プリキュアシリーズの中でも肉弾戦封印の先駆けとなった作品。田中仁脚本ということで展開の安定感は強く、キャラ描写やキャラ付け自体はしっかり成されており魅力的。
しかし肝心のテーマはちぐはぐで、お菓子作りや敵キャラの負の感情というきっちり描けている部分や、動物モチーフや人間の心の闇みたいに取ってつけた感じで描いた浅い描写は大きくマイナス。いちかが序盤で闇堕ちしてその後メインキャラ全員の闇堕ち回を描く、中盤の暗い話、鬱気味な展開は作風と全くそぐわない感じで絵のタッチと合わせてあまりにも水と油すぎるし、肝心の闇のドラマ部分も後年のHuGっとプリキュアと比べると若干平坦気味でどうしても薄味に感じる。そこは田中仁の手広くキャラを広げる方式が足を引っ張ってたなぁと。
何より戦闘シーンはシャバい。パティシエに暴力はそぐわない!みたいな風潮なのか、キラキラルという泡のような物質をかけて戦うという感じでバトルシーンは全体的に躍動感が失われ、エフェクトばかりが目につく微妙な出来に。そもそも作画の質感もそこまでいい方では無い。スイーツ描写に全振りした代償なんだろうか?
わんだふると比べりゃ論外ではないものの、まぁ面白くは無い。スイーツと心の闇ってそもそも結びつきの弱いジャンルだと思う。キャラとテーマ自体はそこそこ良かっただけに残念。