テナ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
がんばって書きましょい
有名タイトルなんでしょうか?
私は初めて知りましたね。
とりあえずアニメ映画なら見に行こうと思ったのが視聴した理由です。
ただ、面白かった!
3Dアニメぽくはではあるんですが、最近で言えば「ガルクラ」程ではありませんが意外としっかりしていました。
勿論、「ガルクラ」の方が動きはありますが、今作もその点は合格点かな?と思います。
最初のオールが合わない場面では一人一人のオールなどの細かい動きがしっかり描かれていた様にも思います。
後は二宮君はボート部の唯一の男子なんですが、この子は補佐?
男子1人に女子5人って肩身狭そうですよねww
あの電車に乗る距離や砂浜での距離感もなんだかリアルwww
こう言う比率の設定のアニメとかあるけど、リアルに周りが異性ばかりだと、こうなるよなぁ〜って距離感も妙にリアルでしたね。
それに、この子はボートの試合には出れていたのかな?
部活で練習はしてたけど個人戦とかあるのかな?
男子が居ないから出れてなかったとかなら可哀想ですね……
部活でも一緒に花火大会に誘われたりしてたけど「こんな機会一緒来ないよ」って姫にからかわれたりなど弄られ役であると同時に、悦子の練習にアドバイスをくれたりなど優しい男の子ですね。
ただ、部活設立後の梨衣奈に言った、二宮の「よろしく」に悲鳴あげて逃げたり、祭りで悲鳴あげられたりなど、少し可哀想にも見えました。
男性恐怖症だから仕方ないんだけど、コレを二宮の立場で考えたらね。
さて、物語なんですが5人の女の子がボート部を復活させて部活を頑張る青春物語です。
こう言うボートは「新世界より」で早希達が2人乗りで漕いでいたのを思い出しましたww
ボートで言えば「ARIA」もですが、あちらは漕ぐのは1人だからイメージでは「新世界より」のボートを思い出しました。
主人公の悦子ですが、私が1番感情移入したキャラかな?と思います。
彼女は何でも諦めてしまいます。
最初のクラスレースでも勝てないからと途中で諦めてしまいます。
私も少し諦め癖がる部分があります。
「もぅ無理だ」「もぅいいんじゃないか」などの言葉が頭をよぎるのです。
勿論、時と場合はありますが、そう言う言葉は過ぎる……
諦めがいいのは潔いのかも知れませんが、多分私の悪い癖でもあるんだと思います。
そんな自分を変えたいなぁ〜と思い最近は出来るだけ諦めないって気持ちで頑張ってます。
だからこそ、直ぐに諦めてしまう悦子には共感してしまいました。
それでも、試合でビリになって負けたくないって気持ちになり今までは、転校生の梨衣奈に巻き込まれて嫌々始めたボート部でしたが、真剣に取り組みたいと思い始めるのも素敵でした。
試合中に悦子以外のメンバーが逆に諦める場面があります。
それでも彼女は1人ボートを漕ぐ手を止めません。
そして、彼女の心も諦めようとします。
諦めるってさ、辛い事から逃げる手段でもあるんですよね……
諦めた方が楽だ何もしたくないって……
けど、悦子は諦めようとする自分の気持ちに「諦めても……っな訳あるか!」と彼女は自分に打ち勝ちメンバーにも喝を入れます。
結局、ビリだけど、悦子の諦めない気持ちがメンバーにやる気を出させる事になります。
このエピソードを見て、自分の過去を思い出したんですが、中学の体育で先生にチーム訳されてリレーをさせられたんです。
しかも、ペナルティリレーで最下位は給食のプリンを先生に献上なんて言うから皆も死にものぐるいで走るんですが、私の前の子がグラウンド1周走る時にかなり差を付けられてビリで私にバトンが渡った時に3位とはグラウンドのトラック半周差……
正直無理だろコレって思いながら走りましたね……私は短距離走は得意だけど長距離は向かないし、ただプリンを奪われるのは嫌だから諦めないで全力を出して3位とは数秒差でビリでゴールで、私が差を縮めてアンカーの子にバトンを渡したら抜いてくれて3位になりました。
プリンを死守……
この様に、諦めなければ諦めないからこそ見える物があります。
悦子達はやる気を得て、テナはプリンを得た訳ですからね。
誰ですか!今私の方はダサいなって思った人は!
だってプリンを取られたらその日に学校に行った意味が(´ρ`*)コホンコホン
失礼何もありません。
誰ですか!今、プリンは諦めないんだと思った人は!ご褒美系とか貰えるものは諦めません!
悦子が練習中にボートのオールが折れて破片が姫のおデコを掠れて怪我をさせて落ち込みます。
これは、落ち込みますよね。
多分、スポーツは怪我が付き物です。
スポーツをしている人なら多分大なり小なり怪我をする可能性のある事は理解していると思うし、事故はどれだけ気をつけて居ても起きる事も理解していると思います。
それは納得出来なくても仕方ない事ではあります。
ですが……やっぱり怪我をさせちゃうって本人が1番自分を許せないのかな?と思うし仕方ないでは終わらないんですよね。
姫の様に「大丈夫だよ」って笑ってくれてもやっぱり悦子の立場からしたや、「よかったよ、ごめんね」と笑っていつも通りには簡単にいかないよねってのも思いましたね。
その事や、多分恋愛までは確信が持てない気持ちなんだろうけど、悦子が偶然夏祭りで、二宮と梨衣奈が2人で居るところをみたら、ショックだよね……
事情を知らないから2人で抜け出したのかな?とか梨衣奈が男性恐怖症だと解っていても、こう言う場面は不安になっちゃいますよね。
そんなこんな色々な事があって不貞腐れちゃって皆と少し口論になったりとかもね。
こう言うので不貞腐れちゃうこともあるよね。
色々としんどくなるのも青春だからこその苦味と言いますか……
そこで、悦子自身「ボートをする意味」が解らなくなってしまうんですよね。
途中で悦子「こんな事ならボートをやらなきゃよかった」って言葉に梨衣奈が悦子をビンタします。
理由を付ければ色々と有るんだろうけど……
私は自分達の出会いを否定して欲しくなかったんじゃないかな?と思いました。
確かにね、ボートをしなければ今の様に悩む事もなかったかもしれない。
けど、それは自分達の関係を否定する言葉でもあって、ボートがきっかけで出来たからこそ集まった特別な関係で、ボートが無ければ繋がらなかった5人の関係。
梨衣奈はさ、このまま悦子が言葉を吐き続けたら傷付くのは悦子自身であり周りのメンバーだと思ったからビンタしちゃったんだよ。
感情で物を言う事なんて人間当たり前だけど、その事で、冷静になったら自分の言葉や態度を後悔するのも人間ですからね。
これ以上、誰も傷つかないように、皆がバラバラにならないようにしたくて……
梨衣奈もさ、わんわん泣いてるしさ、悦子を叩いた事を後悔してたし、何よりあのビンタをした手は少し弱々しく私には見えました。
彼女自身もきっと辛くても必至に奮ったビンタだったんだよね。
ビンタされた悦子も痛かったかもしれないけどさ、梨衣奈も多分心は痛かったんだよ。
最後は悦子が折ったオールを買い直そうとしたり本当にいい子だなぁ〜ってw
でも、そんな中で悦子は自分がボートをする意味を見つけ出せたみたいです。
多分、「意味」が彼女がボートを頑張れる原動力だったのだと思いました。
結局、その意味は作中で明確な答えは出て居ませんが、多分この5人に出会えた事で知れたボートの楽しさとかそう言うのかも?しれません。
梅子の「これからもボートは続けるの?」に悦子は「わからない」と答えています。
これは、この5人だからボートを続けるけど、この5人じゃなきゃボートをするか考えるってレベルなので、ボートをする意味は「5人の出会い」や「5人の関係性」を得たから、そしてこれからも大切にしたいからって事かな?と感じましたね。
妙子と真優美はお互い不仲でしたねw
不仲は最初だけでしたけどねww
最初はバチバチしてましたが、最後は2人がお互いを口で言う程はお互いに嫌って居ないのも伝わりましたね。
ただ、この2人が入部して来てボート部に名前を貸していただけの悦子の「部員も増えたから」って理由で退部しようとするのは、流石に梨衣奈が可哀想ww
こんな不仲の2人と苦手な男子に挟まれた部活は地獄でしかないですねwww
ボート部に憧れた梨衣奈に巻き込まれた悦子と姫と入部しにきた妙子と真優美の5人のボート部はスタートするんですが、やはり練習しても最初は上手く行かずに初の大会はビリ……
それからしばらくはビリが続きますが、彼女達の練習の成果かビリから脱却します。
そこからメンバーは大喜びしてそれを見たライバルチームの港山高校の舞が「ビリから脱却しただけじゃん」って茶化すけど、ビリから脱却って凄いからね。
強豪校からみたら最下位争いなんて同じに見えるかもしれないけど、ビリからの脱却ってEqual成長です。
目に見える、実感できるくらいの成長って嬉しいしモチベも上がるから個人個人が伸び始めた証でもある訳ですからね。
その点で言うと梅子が理解出来てる気がしました。
最初は彼女は喫茶店で悦子達を見下す様な発言をします。
ソレに対して怒る悦子達のボート部の学校の津三高校のメンバーですが当然です。
「私達は本気でボートに打ち込んでいるの!邪魔しないで」だったかな?違ってたらすみません。
あの言い方はよくないよね。
ただ、梅子はよくそんな津三のメンバーが楽しそうにしているのを見ていて、考え方が変わって来ます。
最初の「アナタ達もレースにでるの?ううん、勇気あるなぁ〜と思って」と話します。
これは多分、津三の普段の練習を見ていて、実力が足りてないのにって意味なのかな?と感じましたね。
それからも何度も何度も力をつけながらレースに楽しそうに参加する津三メンバーを見て梅子は「楽しそう」に見えると話、それが津三メンバーの根本的な強さになっていると話していました。
確かに、楽しむ気持ちって大切ですよね。
結局、嫌々やってる事って成果は出ないし、楽しいから続けよう、頑張ろうって言う気持ちに繋がると私は思います。
勿論、ただ楽しいだけではなく練習をしながらも楽しむそう言う気持ちは大切だと私は思います。
「優勝したい」なんて誰もが持っている気持ちです。
その気持ちは私はどんな人も同じで優勝したい気持ちに大きいも小さいもないと思うんですよね。
だから多分、勝敗を決めるのって多分、それ以外の気持ちと練習と経験の積み重ねだと思います。
梅子の港山高校は強豪校で練習もきっと厳しくて、最初の喫茶店の時も、楽しくお茶をしている津三メンバーに対して、港山はミーティング、きっと梅子も本当は楽しく仲良く強くなりたかったのかな?とも私は感じました。
現に、津三メンバーは最後は港山と一騎打ちが出来るほど強くなりますし、それと同時に、そんな津三高校だからこそ、負けたくないって気持ちも同時に生まれたんじゃないかな?
最後は悦子にも「ボート続けるの?」と話かけてきたりと、彼女の質問は、これからも競い合える間柄で居たい、もしくは大学で同じチームでやってみたいとか、そう言うこれからも変わらない関係で居られたらいいねって言う気持ちから来たものなのかな?と感じました。
ライバルでありいい友達にもなれそうな気がしましたね。
後、梅子が最初に喫茶店で嫌味?を掛けたから津三が纏まったのかな?とは感じました。
最初はバラバラ、やる気のない悦子、付き合いの良い姫、仲の悪く啀み合う妙子と真優美、ボート大好きだけど初心者の梨衣奈、特に目標も無かったバラバラの5人が同じ目標を持てたきっかけになったのも大きいなぁ〜とおもいました。
ラストは悦子達が総体戦で引退するから部員が居なくなり休部扱い?になるらしく最初は後輩が来ないと悩んで居て、悦子がボート倉庫を閉めるシーンが少し切なくて、立て掛けられたボート達も私には寂しそうに写ってしまいましたが最後に後輩が出来たのは良かったですね。
最後はホッとした締め方でした。
さて、まとめに入ります。
今作品を見るか迷っている人はオススメします。
思った以上に面白かったです。
作品にある、諦めない事や、チームで一つの目標に向かう事の喜びや、成長など沢山のメッセージが込められていました。
人間誰しも諦めるし立ち止まりもする。
それでも、諦めないから見えた景色や立ち止まるから気づける事だってある。
頑張っても人生はハッピーエンドが確定している物語じゃない。
作中で彼女達の順位は2位、目標には届かなかった、打倒港山は達成されなかったり
それでも、必ず意味と得られるものがある。
それが経験であり成果であり絆であり沢山の物です。
彼女達は大会の後は後悔はしてなかった。
それは全力を出してやりきったからです。
成果を出せなくても、やり切る事が大切で、成果は出なくてもやり切るから得られる物もあるのだと感じましたね。
ちなみにタイトルはレビューを書く前の私の気持ちです。