ハニワピンコ さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
急かしまくッターと謎のヒーロー(主人公)
1話でとりあえずメインキャラを一気に見せようとするダルい立ち上がりで、全くこの作品の面白い部分が見えなくて早速脱落しかけたけれど、2話で更にハリポタで見た様な設定や展開を見せられて、逆に続きが気になっていった
ただ折角の学園活劇なのに会話が機械的過ぎる感じはする。どのセリフも状況を説明する為に組まれて、心情も唐突に語らせ紹介した気になっているけれど、それに状況が伴ってないから全然頭に入ってこない
そんな感じで進んでいく中で特に目を惹かれたのはやっぱり話題になった4話
カメラワークと言ってもただカメラを動かしているのでは無くて、それに対応するように動く人物や敵の作画の流れが凄く良かったからあの映像が出来ているのだと思う。ガルダが蹂躙している場面はガルダを中心にして動かして、その動きの流れをやられていく生徒と背景で見せてくれるというやり方。
よくカメラが動いてすごい動くアニメーションを近年の作品はよくやっており、それをよく神作画とか超動くと評価されているがそれはいわば動かした動画の連続によってそう見せていえる技が大半である。大体一定のカメラでキャラが動くシーンを連続で見せて成し得ていたり、カメラが動くとしても回ったり並行移動しながら、それでもキャラを中心に据えて動かして移動させつつ見せているのが一般的である
それに対してこの4話の戦闘シーンはガルダが動いて攻撃した生徒、そして次の予備動作、攻撃をシームレスに繋いで画の引き 背景 そしてキャラの動作がカメラワークと共に一緒に動いて一連のアニメーションとして見せられた
特に引きの絵で背景も一緒に動くまさに実写の様なアニメーションは、本当に大変だと思うのにちゃんと動かしていた。動画協力に数十社の名が挙がる程のこのアニメーションはJC.STAFFの本気が伺えた。やっとレールガンから進化したのかな──と思ったけれど、アニメーションは特に拘られていたのはここくらいで他は平均JCなクオリティで一応走り切ってはいた
話としてはそこまでのめり込めないと言うか、キャラ紹介 学園紹介 そして主人公の裏目的の3方針を一気に描いてくるから、出来事が起きてキャラがどうしてどう感じ、どう主人公に共感していけばいいのかがイマイチまとまらない内に次の物語に進んでいく感じがある。それもこれもキャラがこの出来事でどう思ったやら 感じたやらを示す為に吐かれるセリフが浮いて見えるというか、結局主人公が暗躍し裏の目的を持ってそのために行動しており、学園生活での同級生とのくっさい青春要素も含めた関わりが形式的に見えすぎて、独自性や状況にハマってない感じがし続けて、中々入り込めて見れない
『ハリーポッター』の2作目から見せてくるような物語の進め方と設定の明かし方で、何よりも早く主人公の真の目的を明かして凡庸な魔法ファンタジーものじゃない!を示したいと急かし過ぎた結果がこの中途半端な感じになったのかなと思ってしまう
まだまだ続いていくだろうけれど、あまりにも最初に背伸びをし過ぎたが故の地に足ついてない浮いて歯痒い感じがずっと残り続ける中での季節の変わり 学園イベントや上級生 先生との関わりなどのテンプレイベントながら作品の世界観に入り込めないと面白さを感じないような部分を楽しめる気はしないのでもういいかな