ヨッシャア! さんの感想・評価
1.2
物語 : 1.0
作画 : 1.5
声優 : 1.5
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:----
コメディとは、脈絡のない奇行ではない。 ※7話まで視聴
【物語】 1.0 / 5.0
怖がりな新米教師が、妖怪たちの通う学校に赴任することになり…、という導入の学園コメディ。
ジャンルとしてコメディを謳っているので、コメディ作品を見る心構えで視聴を開始したが、肝心のギャグが寒くテンポも悪い。
原作からしてこうなのか、それともアニメの監督・演出がド下手くそなのかはわからないが、「テンポの悪いボケツッコミ」「ただ奇声をあげるだけ」「別に面白くもない変顔」と寒いウケ狙いのオンパレード。
コメディに期待して見始めると、とんでもない肩透かしを食らうことになるだろう。
【作画】 1.5 / 5.0
現状、作画が乱れている、ということはない。
が、キャラクターデザインやアニメーションに特筆すべき点はなく平凡。
コメディ作品なので、アクションシーンが皆無ではないだろうから、その場合どうなるかは期待したい。
追記:作画が崩れ始めました。もうこのアニメに希望は残っていません。(7話)
【声優】 1.5 / 5.0
奇声をあげがちな主人公の甲高い声が耳に障ることが多々ある。
また、その奇声も脈絡がない。コメディだから許されるだろうという文脈のなさから奇声が突然飛んでくるので、「作業の合間に流す」などの用途にも適さない。
その他の声優にもハマり役などはなく、キャスティングや演技には現状悪い印象しか残っていない。
【音楽】 1.0 / 5.0
印象に残らない。
【キャラ】 1.0 / 5.0
現状「このキャラを深堀りしてほしい」と思わせてくれるような、光るものがあるキャラはいない。
また、生徒たちは皆何かしらの妖怪なのだが、その妖怪要素も極めてライトなフレーバー程度にしか表現されず、言ってしまえば「能力持ちの学生」などに置き換えてもストーリーは破綻しない。
これは脚本と併せて、キャラクター作りの失敗と言えるだろう。
【総括】 6.0 / 25.0 (平均 1.2)
まず、世界観があやふやなのがギャグのノイズになってしまっている。
例えば、お笑い芸人の漫才は世界観が現実世界に則しているからこそ、職業体験漫才などで「そんなやつはいないだろ!」というギャグが成立する。
この作品は「妖怪の立ち位置が曖昧である」など世界観があやふやなため、その世界観に則したギャグができずにいる。それが、この作品のアイデンティティをぼやけさせてしまっている。
やっていることが、別に妖怪じゃなくても学園じゃなくても「生徒と先生」じゃなくても成立してしまっているのは、明らかに脚本やキャラクター・世界観作りの失敗、ひいては「作品」づくりの失敗である。
また、とりあえず奇声をあげさせたり、奇妙な動き・行動をさせたり、変な顔をさせて笑いを取りに行くというのは、あまりにも安直で、コメディとしてはあきらかに質が低い。
「笑いをとる」とは、思っている以上に文脈が必要であるということを制作陣には知ってもらいたい。
と、つらつらと書いたが、どうやら2クール連続で放送するというチャレンジングな企画らしいので、もしかしたら2クール目などの節目から何かが変わる可能性もゼロではない。
一アニメファンとして、その僅かな希望に期待したいと思う。