ヘンゼル さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
無自覚系主人公作品のお手本
タイトルで敬遠していましたが、いざ見てみると意外とちゃんとしているな、と感じさせる良い作品でした。
主人公の無自覚さにちゃんと理由付けされていて、尚且つそれに納得できるものであったので、その無自覚さに全く嫌悪感を覚えない作りになっていました。
また、その無自覚設定をちゃんと嫌味なく生かせるストーリーになっていましたし、主人公が「勘違いしやすい」状況やセリフ選び、キャラクターの出し方が秀逸でとても良かったです。
最終話のストーリーも最初の話の種明かしみたいな感じで面白かったですし、それと同時に、六聖のキャラもしっかり立たせているのは「お見事」と言わざるを得ない出来になっていたなと思います。
ただ、コメディとして見ると、
「話づくりはちゃんとしているけど、キャラで面白いのは主人公だけ」なので、少々物足りなさはありましたね。
本作は「主人公が異常、周りは正常」というのをテーマに据えてやっているので、比較的周りがまともでないと成立しない話ではあるので、しょうがない所ではあるんですが。
主人公の強さを盲目的に信じる王女様が、主人公の代わりにボケを担当したりはしますが、王女の出番がない序盤や中盤の麦畑のシーン全般は結構退屈でした。
ギルバートに関しては結構惜しいですね。
良いキャラなので今後の活躍が待ち遠しいです。
逆に終盤にかけての展開とか、魔導皇国に追撃する所とかはちゃんと面白かったですね。
王女の勘違いとか主人公のめちゃくちゃさ加減とか、この作品の売りを十分に発揮していたと思います。
物語自体は普通に面白いし気になる伏線とかもあるので、
あとは、王女以外に主人公とコメディができるキャラが多かったら、更に面白い作品になるかと思います。
次回作に期待ですね。
以上です。