dossun さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
千尋と円の心温まるホームドラマ
タイトルで誤解していましたが、心温まるアニメで見てよかったなと思える作品でした。
なんといっても、千尋と円の関係性が素敵だなと思えます。
突然母を亡くし、素直になれない千尋ですが、円がかけてくる一つ一つの言葉が子供を想う母親、父親のように温かく、母親の千代さんのことを思い出しながら少しずつ心を開いてくれます。家事好きなところがただ一方的に世話になるのではなく、自分で働いて対価を得る、ということで正直な気持ちを出すこともできたのではないかなと思いました。小学生で親を亡くしたら、こんな風に前向きに過ごすのはなかなか難しいし、その気持ちを支えたのが円なのかなと思いました。
そして、円も生前交わした千代さんとの約束を守り、千尋を助けてあげるということを体現しており、千代さんとの昔話を円から話すことで、千尋が知ることができなかった母親を見せてあげる役目を担っているんだなと思いました。また、CV:島﨑信長さんの声がぴったりで親のように千尋を想う円を優しい声で表現してくれるところがまたグッと気持ちをふるわせてくれました。
{netabare}
「第3話いぬは三日飼えば三年恩を忘れぬ」では、風呂掃除に夢中になり、体調を崩した千尋のもとへ、仕事を放り投げて駆け付ける円の優しさにグッと引き込まれました。こんな優しいおじさんは素敵だなと。
「第4話好きこそ物の上手なれ」では、円が大切にしていた包装紙を千尋が捨ててしまいます。円が空っぽである包装紙を大切にするのは、もらったものを大切にするものはもちろんのこと、もらった思い出も含めて大切にしているんだということに、円の人となりの素敵な部分が映える回だなと思いました。{/netabare}