STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえず簡単な感想
原作は未読。
本作のメインモチーフは怪獣ということで、昔からあるモチーフを新しい切り口で扱うような
コンセプトの作品は割と好きで、本作もそういう点では結構期待度が高かったが、正直なところ
あまり斬新さは感じられず、既出作品の色々を組み合わせた作品といった印象。
こういったコンセプトの作品の場合、それまでおざなりだった設定の細かい部分を詰めたり
することで既出作品よりリアリティを感じさせたりすることがあるが、本作も主人公の
日比野 カフカが怪獣の解体処理清掃業に従事していたこともあって、そういった部分の描写が
あったり、防衛隊入隊後も前職で得た知識が役立ったりするのが面白い。
もっともカフカが防衛隊に移り、更に怪獣8号としての戦い方はワンパンチだったり
することもあって、そういった部分は段々と減ってきたのが勿体無い。
そもそも防衛隊が専門の対怪獣組織にしては怪獣の研究があまりなされていないような感が
あるが。
この防衛隊周りの描写を始め、先に書いた「設定の細かい部分を詰め」に関してはむしろ
既出作品以上にゆるゆるな印象。
加えて怪獣登場時の管制室と現場のやり取りなどは作品のテンポ感をも悪くしている感が
あった。
テンポ感と言えば、挟み込まれるギャグコメディ要素もそんな印象で、シリアス作品に笑いを
入れること自体は緩急を付けたり、箸休め的な意味合いでもそう悪いものではなかったりするが、
本作に関しては挿入箇所やその内容がむしろ作品の勢いを削いでいるように感じることが
多かった。
カフカに関しては32歳という年齢に対して、その思考や行動に分別がないと言うか、単純と
言うか、とにかく幼過ぎる。
他作品でも夢を諦めきれないおじさんキャラが登場することはあるが、少年の部分を
残しつつも大人らしさも身につけており、そういった併せ持った部分がキャラの魅力に繋がって
いるのだが。。。
逆にカフカのあの性格設定を維持したいのなら、「年齢をもっと下げた方が
良かったのでは?」と思ってしまう。
個人的には怪獣は「巨大な何かが暴れ回る」というイメージがあるため、怪獣8〜10号と
いった主要な怪獣が人型サイズというのがどうにも違和感が拭えなかった。
この辺は漫画原作で2019年にアニメ放映された「ULTRAMAN」にも同様な感があったけど。
色々と文句を言ってしまったが、バトルそのものの作画なんかはなかなか良い。
2024/09/29