キャポックちゃん さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
素直に感情移入できる良作
【総合評価☆☆☆】
人語を話し2本足で歩く猫たちが、人間社会に溶け込んでラーメン店を営んでいるというお話。設定はファンタジーでも、「そんな猫が実在する」という前提の下で、客の振舞いや店の様子をリアリティたっぷりに描き出しているため、素直に感情移入できる。推しが手打ち麺を作っているのに、量が多すぎて食べられずに悩む女性客の姿には、つい「そうそう」と頷いてしまう。
ポイントになるのは、猫たちに混じって店で働くただ一人の人間・珠子の立ち位置。ブラック企業にこき使われて困憊し、コネで転職してきたのだが、猫たちの真摯な仕事ぶりに感銘を受け働く喜びを見出す。内気で人見知りなのに、採用試験の際、店長から「猫好き?」と尋ねられ「どっちかというと…犬のほうが…好きです」とバカ正直に答えるところなど、これじゃ生きづらいだろうと感じさせ、本気で応援したくなる。
原作マンガはあまり絵がうまくなく、特に珠子はプロポーションが不自然で気になるが、アニメではきちんと修正されている。OPアニメで肩を上下させながら歌うシーンは、心から楽しそうでとても可愛い。
個人的な評価では、2024年夏アニメのベスト1である。