シボ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
タイトルで破廉恥なの想像しちゃったけど真面目で繊細な作品でした。
高校2年生の浅村悠太。
派手なルックスで美人な同級生の綾瀬沙季。
親同士が再婚することで二人は同じ屋根の下で
一緒に暮らすことに。
そんな思春期の妄想のような舞台設定で始まる物語です。
つい先日までは同じ学校でも接点すらなかった他人。
お風呂にどっちが先に入るのか、、
沙季に気を使って悠太が自分が入った後のお
湯を入れ替えちゃうとか、なんかぎこちない感じのやりとりが
実際そうなるよな~ってリアルに思えます。
正直こんな妄想設定だとちょっとエッチなドタバタラブコメ路線
もありかと思うんですけどこの作品は違います。
ラッキースケベ的な展開もほとんどなくて、
お互いが自分の親の幸せのために、
適切な距離(好きでも、嫌いでもない)を意識して狭い
家の中で普通に振舞おうとする。
そんな微妙な
関係性が観てる側にも伝わりなんだか観ててドキドキもありました。
生活音に聞き耳立てるような、なんかゆっくりくつろげない
感じや
会話してるシーンもどこか遠くから覗き見てるようなアングルが
わざと二人の距離感を表現してるってことなのか、なんだか
全体的に暗いトーンで描かれてます。
緊張感が観てるこちらにも伝わってなんだか全然
くつろいで視聴出来ませんww
この序盤の雰囲気は自分はあまりない感じで新鮮で良いなって
思ったけど
人によっては退屈に感じて観るのやめちゃう人もいるかも。
数話の出来事を振り返る沙季の日記。
少々の雑音とフィルム映像風の不安定な絵が彼女の自分でも
良く分からない揺れ動く心の内を表すかのようでなんか切ないです。
そしてこの日記の振り返りが定期的にあるんだって気が付くと、
途中二人の気持ちがすれ違っちゃった
シーンがあったりすると
その時に彼女がどう感じたかを答え合わせしたくなりますw
沙季の気持ちからだいぶ遅れて
悠太が自分の好きって気持ちに気づいた水着回からの花火!
リアルで美しい花火が舞う中での
「兄さん・・・」
こんなにも苦しくて、切ない言葉って~~><!
同じ男として悠太の行動や気持ちは、ちょっと感度鈍すぎないか?
って思う反面
まあそういう男だからバイトの
先輩の読売栞さんや予備校の藤波夏帆さんが、飾らずにスキを
見せてくれるのかもしれないのだけど、淡泊すぎるのが気になりました。
家族想いで真面目で優しい二人が
正座で向き合いながら一生懸命に出した答えは・・・・
抱きしめるわけでもキスするわけでもないけど
なんか前向きで綺麗なラストでした。
ただ、こういう場合で一緒に暮らすってこの先どうなっていくの??
てのは気にはなりますね。
この作品
イヤホンで主に視聴していたのですけど、ちょっとした
生活音やセリフの臨場感が凄いなって思いました。
向きや位置まで伝わる音作りにこだわりを凄く感じました。
そして大事な場面で流れるピアノのメロディも良かったです。
音楽はどれも良い感じで特にエンディング曲が好きでした。
OP fhána / 「天使たちの歌」
透き通った伸びやかな歌声が素敵です。
ちょっと重い雰囲気のこの作品をいい意味でリセットしてくれる
そんな明るい楽曲でした。
ED Kitri / 「水槽のブランコ」
本編でも作品の雰囲気に合ってて良いなって思ってたバラードです。
ユニット姉妹の心地良いハモリと
メロディーラインが独特なところは余韻あって良いんですよね~
YouTubeでフルの楽曲を聴いたのですけど、
中盤に詩を読み語りかけるようなところがあったりやっぱり印象的で
素敵な曲でした。
ようやくお互いが一歩踏み込んだ二人ですけどこの続きも
ちょっと見てみたいです。
だって、手を握り合っただけで
抱き合っても、キスもしてないんだからw