テナ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
省エネから小市民へ
面白いです。
「氷菓」の原作者さんの作品で、「氷菓」が好きだった人には合うんじゃないかな?
こちらの作品は彼等の周りで起きる問題を解決する推理作品になっています。
主人公の小鳩常五郎とヒロイン小佐内ゆきは、ある理由があり小市民を演じています。
そんな2人が織りなす推理物語です。
個人的には「氷菓」のほうが好きですが、充分にこちらも面白いレベルです。
後、小鳩の推理力も確かに凄いです。
確かに凄いのですが、個人的に氷菓の折木の方が、推理や説明などに衝撃を感じたんですよね。
それに比べたら小鳩には衝撃はあまり感じませんでしたが、彼は彼でいい推理をしますね。
さて、小鳩は昔と変わったらしいです。
小賢しい感じだったらしいけど、小市民を演じる事にした理由があるみたいで、それは小佐内との契約に理由があるみたいです。
何か気になる事があると推理したりと推理が好きなんだろなぁーと感じましたね。
小鳩は推理力がありますが、その事で子供の頃や過去に何か嫌な思いをしているみたいですね。
ただ、この子、めちゃくちゃ頭いいし推理もしっかりして居るのに……
6話の小佐内との知恵比べの詰めの甘さ……
「ナプキンが2枚あった」あたりのミスは彼らしくないかな?とも感じました。
推理は得意だけど謎を仕掛けるのは苦手なのかな?
小佐内の気持ちが1番解った話は。
元々、相手を完膚なきまでに叩き潰したい性格らしいのですが、これもね.…彼女の過去の全ては知るわけじゃないけどさ、今回の件(自転車)をみても彼女に危害や被害を与える人物に対しての仕打ちって感じがするんですよね。
仕返しって褒められた事じゃないかもしれないし、やり過ぎはよくないとは思うんですよね。
けど、逆の発想で考えると、誰かを傷つけたり陥れたりとか被害を与えた人間は仕返しされても仕方がないと思う部分が私は強くあるんですよね。
だから今回の自転車が盗まれて盗んだ奴(坂上)が盗みをやらかした事に対して先生が小佐内に「なんで盗まれたんだ」って言ったみたいだけど、その言葉はおかしくない?
盗まれたからって、何で小佐内がそんな風に言われなきゃいけないのかと思いました。
私もよく自転車を盗まれた事があって…それに対して、よく親に言われたから……まぁ、私の場合は鍵の掛け忘れだったけど盗まれてショックなのに追い討ちをかけられる様に感じて嫌な気持ちになったのを思い出しました。
小佐内は自転車を盗んだ坂上を憎んで居ましたが、当然ですよね。
コレは腹が立つよ!
自分は被害者なのに先生に文句言われたり!
自転車を壊されて道の真ん中に乗り捨てたり!当時自転車に乗せていたイチゴタルトを捨てられたら!
私も盗まれた時は犯人を見つけてやろうって根に持ってましたし、小佐内の場合は私以上に実害がありますからね。
「償ってもらわないと」ってのも解る。
小鳩は宥めようとするけどさ、正直、何もしてないのに、ここまでされて引き下がれるかって話ですよね。
それでも、坂上達の悪事を匿名で告発した後に、自分の行いを気にする部分があったりと本当は優しい女の子なんだと感じましたね。
ただ、小佐内の誘拐事件での種明かし……
この辺りの小佐内は個人的に評価が落ちた気がします。
「スイーツセレクション夏」は誘拐計画の全て仕組まれた物だったり、今回の件で小鳩に全てを見抜かれた後に小鳩や健吾に「謝りたかった」と言っていたけど、実際はこの真実を突きつけられるまでは誤魔化しているから、本当かすら怪しく感じました。
実際、自分に危害を加えようとする相手に罪を重ねさせて逮捕させる辺りは、まだ、そんな事をしてくる様な奴ならって思っちゃうのは理解出来る部分はあるかな?
それでも、沢山の人を利用して自分を誘拐させる為に計画した誘拐事件を仕組んで他人を巻き込んでドヤ顔は正直面倒くさい女の子だなぁ〜って感じました。
氷菓のヒロインの「千反田える」は凄く高評価なんですが小市民のヒロインは個人的には理解出来る部分が半分と何か嫌な気分にされた気がしましたね……
小鳩や健吾やお母さんや警察の人に迷惑を掛けて心配させて全ては自分が仕組みましたってのは正直ないです……コレはダメだよ。
理由はどうであり誘拐したJKは間違えなく誘拐しているし危害も加えて来ました。
その点は、償うべきだと思うし弁解の余地はないかな?
ただ、小佐内の罪の擦り付けはダメだよ。
人の悪口を言う奴は悪口を言われても仕方ないし、人を殴る奴は流れても仕方ないとは私は思うけどさ、だからって、プラスでやってない事を擦り付けっててのは、私も小鳩と同じでやり過ぎだと感じましたね。
最初は小鳩が小佐内の自分の罪がバレないかを心配していると勘違いしていると小佐内は思い込み話していたけど、小鳩の言葉は小佐内の思ったものじゃなくて、そんな彼の言葉に小佐内の弁明は……私には特に響いてこないかな?
結局、本当は自分は「そんな事はしたくなかった」や「気持ちを理解しようとしない」って開き直って、小市民になる約束の話に切り替えただけに聞こえてきましたね。
契約解除もその場に居たくなかっただけの逃げにしか見えなかったけどね。
気持ちを理解してもらうってさ、察して貰うだけじゃないと思うのですよね。
彼女からは、そう言う理解して貰おうとか会話をしようって意思が見えなかったかな?
人の気持ちを察するのは限界があるし、理解して欲しいなら向き合わないと、とは思うんですよね。
最後は、ちょっと嫌な気分になる終わり方でした。
常島健吾は小鳩の友達で1話を見る限り正義感があり、2話を見る限り、小鳩や友人を気にする事が出来る優しい人って思ったけど、小鳩が話すには「理由があって善人じゃない」らしいです。
ただ、普通にいい奴でしたww
他人の頼みが断れないのかな?とは思いましたね。
面倒見が良いと言いますか……
ただ、健吾がバーガーショップで「コイツに連絡を」って渡したメモの暗号……
暗号にしなくてもよくない?
普通に場所言って後は調べてくれとかでいいと思うんですけどねww
小鳩君が優しいのは暗号をしっかり解く所だよね。
私も昔、友達に暗号作って渡したら無視されたんだよね……「何これ」ってww
さて、全10話と短めですが2期が2025年4月からと言う事で楽しみですね。
「氷菓」も2期しませんか?
で、今回は前半で感情移入が出来た小佐内でしたが、後半では個人的に彼女が解らなくなってしまいました。
最終回では小鳩が推理を披露してクラスメイトから拒絶の言葉を言われる過去が明かされましたが、まだ深くは小鳩君を知れてないので、彼の過去に注目しつつ健吾の善人じゃない理由、小佐内の理解して欲しい事、この辺りに注目しつつ2期を楽しみ待ちたいと思います。