でこぽん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ひとりぼっちの少女がひとりぼっちの赤ん坊と出会い、愛を紡いでゆく物語
この物語は、母親の愛情を深く深く感じる内容です。
きっとすべての母親は、主人公マキアのように、子供にすべての愛情を注いでくれたのでしょうね。
見終わった後、母に会いに行きたくなってしまいました。
マキアは、不老長寿の種族ですが、親も兄妹もいないひとりぼっちの少女。
住んでいた里は軍隊に侵略されますが、偶然にも遠くの森に運ばれて命拾いします。
そのマキアが盗賊に襲撃された村を通ったとき、唯一生き残った赤ん坊を見つけ、その子と一緒に暮らす物語です。
マキアは10代半ばの幼さです。おどおどとした性格で自分の生活だけでも大変ですが、赤ん坊エリアルの母親として生きてゆきます。
きっとマキアは寂しかったのだと思います。家族の愛に飢えていたのでしょう。
だから、どんなに辛くとも、エリアルの笑顔を見るとマキアは頑張ることができます。
母親とはそんな強い心を持った存在なのですね。
ただ、マキアは若い姿で数百年も生きるため、他の人からは親子のように見る期間は数年しかありません。その後は姉弟のように見えてしまい、やがて恋人同士のように見えてしまいます。
そして最後は、年老いてよぼよぼのエリアルですが、マキアはあいかわらず若い姿のままです。
それでもマキアは、まぎれもなくエリアルを立派に育てた母親でした。
私達は、長生きすればするほど、いつかは一人で生きてゆくことになるでしょう。
肉親や親しい友人の死を看取った際、悲しい気持ちと同じくらい「今までありがとう」との感謝の気持ちも持ちたいですね。