YOU0824 さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
JK同士の淡い恋物語
ずっと待っていたような作品。
JK同士の淡い恋物
RCサクセションの「トランジスタ・ラジオ」では
授業をサボって居た場所は屋上だった。
不良のサボる場所といえば屋上に決まってる。
でも今作は体育館の中二階にある卓球場。
屋上は日焼けするからと安達。
女性だし、タバコも吸わないし、
「不良」ともちょっと違う。
もっともな場所だ
安達の声は今や『鬼滅』の禰豆子で
時の人、鬼頭明里。
しまむらは『プリンスコネクト』コッコロと
『5等分』の三玖が印象的な伊藤美来。。
二人共大好きな声優さんだ
授業をサボるという
ちょっとはみ出たところがいい。
しまむらの友人、日野と永藤が
自然体で安達と居るのとか
宇宙服のやしろを見て
皆が普通にしてるのとか
ダイバーシティ(多様性)が自然と
受け容れられていて素敵だ。
特に印象に残るのは
安達が初めてやしろに会うシーン。
まったく意に介さない。そっけないくらい。
そういうのっていい。
やしろの不思議さも良いスパイスだ
スカートは短いし
よく膝を立てて体育館座りをするけど
パンツは見えない。おしゃれ。
安達は「そういうあれではないけれど」
と前置きするが、しまむらと
手をつなぎたがったり、
キスをしたがったり、逡巡する。
その初々しい様に胸がときめく
第7話バレンタインの回。
エンドロールで突然茅野愛衣の名を発見。
『リライフ』の日代で恋した声優さんだ。
「えっ、出てたの?」「樽見って誰?」
頭が混乱する。
エンドロールの後、続きがあって
永藤のお店で初登場する。
流れが少し変わりだす
樽見もそうだが、やしろにしろ、
日野の豪邸、安達の母親など
そのまま話は途切れる。
安達がしまむら宅に泊まった時は
しまむらの父親の後ろ姿も見える。
フラグは立ったまま。
もやもやは残るが
この作品は関係性の物語なんだと思う。
ドラマチックな結末や展開を
望んではいけない気がする
電光掲示板にしまむらのメッセージが流れる。
名前が「島村抱月」だったから
ペンネームだと思った。文学的だなと。
その後安達がしまむらに「名前は抱月だよね」とか
しまむらの母親が「抱月」と名前を呼ぶのを聞いて
同姓同名なんだと驚く。シブい
「人といることはほんの少し苦痛を伴う。
理解できないこと、面倒なこと、
関係のこじれに伴う修復、解体への労力。
だけどそうした負の面の隙間に、
幸せは転がっている」
としまむらは言う。
繊細な表現、心理描写に
作者の高いセンスを感じる。
丁寧に紡がれた良品だ