レトスぺマン さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
こういうショートアニメはいいものだね
本作がOVAとして販売された2006年は、タイムパフォーマンスという概念が現在よりも低く5分という限られた時間で展開されるアニメは子供向け以外ではまだまだ珍しかったように思える。
しかし本作を実際に見てみると結構面白く、小学5年生のキャラクターから発せられる可愛げのあるエロにしても、コミカルなセリフや演出にしても個人的には好感を持てる作品となった。
まず、私はショートアニメの制作は30分枠アニメのそれよりも難しいのではないかと思っている節がある。
それは、限られた時間の中で作画・キャラクターの魅力・ストーリーの整合性をそれなりのクオリティで保つことに加え、そういった各要素のバランスを均一にする必要性があるからだ。
そこから考えるに、ショートアニメに対して評価する項目としてはこれから示す4つとなるが、今回のレビューではそれぞれの項目でどういう部分が評価点となったのかを簡単に記していきたいと思う。
①物語がわかりやすい
本作は二次性徴コメディというだけあってこのテーマを見ただけでもどんなストーリーになるのかがわかる。
それは、エロとコメディの相性が良いこともそうだが、小学5年生とエロの組み合わせという一見すると少々アブないことを扱っているようにも見え、これはこれで視聴者の興味も引きやすい。
また、ストーリー内で舞台となる場所は小学校の校舎での出来事がほとんどだが、エロコメディ以外のところに着目すれば、教室・グラウンド・保健室など視聴者の誰もがそこに行ったことのある場所が映し出されている。
そこから懐かしさというところでの想起もあり、自身が小学生になった気分で楽しく視聴できる良さがある。
②キャラクターが立っていた
この部分についてはどのキャラクターも個性的ではあったが、その個性の部分を必要以上に多めに出していたという意味である。
特に女子においてはこの部分が徹底されており「天然なのにオリンピック選手並みに運動ができる女の子」「常に何かを噛もうとしている女の子」
だったりと、各キャラクターが登場する話1つだけで強烈なインパクトとなりそのキャラクターを謎に深く認識できる良さがある。
これが30分アニメであれば、キャラクターの良さを段階的に染み出していくような形になるのかもしれないが、ショートアニメならではのキャラクターの魅せ方という意味では興味深かったと思う。
③意外性があること
これは①で記載した通り「小学5年生とエロの組み合わせ」という少々アブない事案かと思えてしまうことではあるが、それをテーマにストーリーが進んでいくため、このアニメ自体が意外性によってできているといっても差し支えないだろう。
しかし自分が小学5年生だったころのことを考えると、それは自分が少し変態だったからなのかもしれないが(笑)、エロを感じるような出来事があるかないかでいえばあったといえる。
それは「階段を上っているときに前を歩いている女子のパンツが見えた」ことだったり「体育の授業でクラス一の美人な子が汗をかいている姿に謎のロマンを感じた」ことだったりするわけだ。
だから、本作のエロを見ていると懐かしさと合わせてどうも小学生ながらに感じた弱めの下心を想起させられる。
これを良いものとして捉えるかそれとも嫌悪として捉えるかは人それぞれになりそうだが、本作ではコメディとして成り立つ良さがあるため「小学生とエロの組み合わせは切り離す必要がある」と無理に言えないのが正直なところである。
④斬新な演出があること
本作は強い個性を持つキャラクターが登場するが、それをさらに認識させるかの如く演出面も強烈だったと思う。
それは主人公リョータがエロ事案に遭遇したときの劇画調の顔であったり、文字情報を入れるなど漫画をそのままアニメとして持ってきているような形がして、こういったシュールさは見ているだけで面白い。
また面白い演出は先述のエロを行き過ぎないものにしている側面もあり、小学生のキャラクターが小学生らしい行動をしているとしっかり認識することにも貢献しているのではないかと思えた。
1話あたり5分のため手軽に見れる良さもちろんあるが、キャラクターが持つインパクトの強さを視聴者側で楽しく受け取れれば結構楽しめるのではないかと思う。
しいて言えば、ショートアニメなので物足りなさはあるのとすべての人に受け入れられるのは正直難しいと思える。
本作はTV版もあるそうなので、機会を設けて是非見てみたい。