とまと子 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ダイスを転がせ!
あにこれでも軒並み高評価のこの映画、必ず観なきゃ!と思っていてやっと観ました。
評判は間違っていません。信じていいです。
これは最初から最後まで、徹頭徹尾完璧な傑作だと思います!
これは、ニャリウッドのとっても魅力的な映画プロデューサー=ポンポネットさんのアシスタント=ジーン・フィニくんの「いい映画を作りたい!」という悪戦苦闘の物語です。
でも、映画のタイトルは「映画大好きポンポさん」。
…そうなんですよね。
主人公はジーンくんですけれど、これはポンポさんの映画です。
プロデューサーは映画を作ります。
もしプロデューサーが、世界中から名だたるクリエイターを何人も集めてきて一緒に仕事をさせれば、それはすごいフィルムを作るでしょう。
ミュージックビデオとかならそれもありかも。
でもそれでは物語は始まりません。
物語はいつでも、誰かの「想い」から始まります。
ポンポさんはジーンくんを選びました。
ジーンくんの想いが自分の映画に物語の生命を与えてくれると信じたからです。
ジーンくんというサイコロを振ったのはポンポさん。
そのサイコロは周囲をどんどん巻き込みながら勝手な方向に進みます。
それは予想もしていなかったやっかいごとや障害を生み、ポンポさんをも振り回します。
それでもポンポさんは、その物語の最後には運命の場所にたどり着くことを信じます。
「自分の直感を信じないで、何を頼りに映画を撮りゃいいのよ?…てね」
…ポンポさん、カッコよすぎます♡
物語はいつでも誰かの「想い」から始まります。
それは映画でも、リアルの暮らしでも一緒です。
かのアインシュタインが言うには、「神様はサイコロを振らない」とのこと。
だったらわたし達人間は、安心してダイスを転がしましょう!
そこに「想い」があるのなら、
そこに「好き」があるのなら、
コロコロ転がる物語のサイコロが最後に出す目は必ず、わたし達の運命の目になるはずです…。
この映画、上映時間は94分です。
「あれ?」と思って確かめてみたら、4分間はエンドクレジット…。
なるほどw
わたしには、クレジットの途中で席を立って、満足げな顔をして映写室から立ち去るポンポさんの後ろ姿が見えました♫