中島野球しようぜ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 4.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
試合パートが70点、ドラマとしては30点、原作者とファンのすれ違いを産んだ悲しき作品、おすすめ度★★★☆☆
ドリブルこそ、チビの生きる道なんだよ!
不朽の名作バスケ漫画「SLAM DUNK」を題材にしたアニメ映画。原作最後の戦いでもある山王工業高校との戦いを描いている。ただし、本作では桜木花道が主人公ではなく、宮城リョータを主人公的な立ち位置として据えた内容になっている。
オープニングの線画からキャラがCGで映される場面はかなり興奮した。CGのクオリティも高く、キャラの動きの素早さや演出もバッチリ。
原作に対して作者が執筆した短編をベースにリョーちんの過去を挿入する形で過去回想が挿入されるが、試合中に頻繁に挟まるのでテンポをそいでいる。いっその事思い切って前半の尺で過去回想に集中すれば導入として違和感なく見られると思う。
過去回想を交えながら城北バスケ部の歩みを描いたのは原作未見やニワカへの配慮が行き届いたいい演出。しかし、原作の試合シーンも名言のカットや全体のダイジェスト化もされてしまっており、特に「左手は添えるだけ」や「諦めたらそこで試合終了ですよ」といった自分のようなニワカでも聞いただけで分かるような名言のカットは寂しい。あと流川と三井…正直空気過ぎない?
こちらも批判された声優変更についてだが、リョーちん役の仲村宗悟さんは塩谷さんを意識したキャラの演技がハマっていて良かったけど、天才桜木を演じる木村昴さんはマジで合ってない。流川役の神尾晋一郎さんは、旧アニメの緑川さんのハマり具合を考えると見劣りするというか…というか旧アニメ声優陣が偉大すぎるのが大きい。一方で旧アニメの赤木役の梁田さんが鬼籍に入られたのは損失が大きい…まぁ新アニメも新アニメでいいキャストもいました。沢北役の武内駿輔さんもなかなかの好演。
原作者がメガホンを取った割にまぁ微妙な出来って感じ。原作者と我々で求めているものの相違なのだろうか…わかる人なら分かるみたいなタイプだろうが、ニワカである自分には普通以上のものがない。