ハニワピンコ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ファミリー向けだが展開はシビアでもある。しかし限界もある
そういえば書いて無かった。もちろん劇場で見て季節とも合っていて、銀幕向けの展開を盛り込んで00年代のジャンプ映画みたいな定冠詞添えたオリジナルストーリーに懐かしさも感じつつ、まぁ満足と言った感じで、むしろキッズ向けのようなこれにわざわざ感想を書くような熱量を感じ無かったけれど、折角だしということで。まぁ本題はこの作品の展望やらの部分について後半は書きたい
内容の大筋はパンフレットなんかで再確認しつつこんなキャラがいたなと思い出して、結局それにフォージャー家がどう合わさって物語が展開していくかということだが、おでかけでアーニャが事件と絡んでって追われて、それが黄昏の任務とも合わさって、ヨルさんはピンチを力で解決する役でと、犬編と似たような感じだがその中で目新しさは何とか作ろうとして、本目的のお菓子の材料探しと旅行先の家族描写に力は入れられて、そっちは子供らしさやレジャー施設の楽しい雰囲気を感じられて楽しめた
そして後半にアーニャは捕まりそれぞれ家族の裏の顔を見せつつのアクションパートになっていくと、大河内らしい伏線というか要素を使っての理由付けで決着や状況を変えていくストーリーの組み方は相変わらずで、一応一般向けにも出して臆さない映画として成立はさせようとしていたのが伺える。そこら辺は昔のジャンプ漫画っぽい覚醒展開やオリジナルキャラが鍵を握っててみたいなのでは無いシビアな感じにしているのは、時代の変化を感じた
映画館で見ることへの目線の変化は自分はあまり無いというのは『青ブタ』『夏トン』辺りの感想で語っているのだが、シンプルに映画作品となると他の映画たちと比べての評価にはなると改めて明言した上で本作はどうなのか
ファミリー向けでありながら一般映画としてのクオリティを目指して物語を展開したと前述したけれど、まぁシンプルに映画として見るとあまり記憶に残らない。印象に残ったのはやっぱり原作のアーニャのキャラのアニメーションや演技、それに振り回されるちちははで、飛行船アクションはまぁ悪くはなかったけれど、アニメ表現での限界というか、いまいち臨場感の無い、リアルな状況設定をしているが故の他の実写作品と比べての格落ちは否めない。やっぱりトンデモ状況でのエフェクトや特殊効果マシマシのアクションが唯一張り合えるアニメとしての表現なのかな。でも決着前の色彩変化の演出と回るカメラワークが合わさったアニメーションは面白いと思いました
最後にこのコンテンツについて
続きのテレビシリーズが決定して、益々原作に追いつかないか心配になる。劇場版第二作での茶濁しも興行が右肩上がりになる未来が見えないし、むしろ原作者の監修をつけることでさらに休載が増えるということにもなりかねない
24年は何も展開しない一年の期間をあけて来年放送されると思うけれど、それでどの程度の人気を保っているかという世間の反応次第で今後の展開の仕方も変わっていくと思う
ファスト消費の代表的作品となるか、一般にも広く知れ渡り安定したコンテンツとなっているか、今後のアニメ業界の趨勢を見る作品としても重要だと一期の時の感想に書いて、意外とそうでもなかったなと今は思い、むしろこういう作品の世間の見方が現在どうなっているのかを見る作品という印象かもしれない