セシウス さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
CGスゴい
2014年に公開されたオリジナルアニメ映画ですね。ゲーム(スパロボT)から入りました。
ジャンルはディストピア系ロボアニメでしょうか。地上は荒廃していて人類のほとんどが意識をデータ化して宇宙空間のサーバ内で暮らしているような世界です。主人公はそこの公務員?で地上にいるらしい違法ハッカーを探しに人造ボディに意識を書き込んでやってきます。主人公は現地で雇われているガイドと共にハッカーを探し出しますが、この2者と接触するうちに自身の考え方が大きく変化します。よくあるストーリーではありますが、メインキャラ3人の描写が丁寧なので、共感できるお話でした。
この作品は主要登場人物をこの3人に絞っているのでその他のキャラはほぼモブ扱いです。しかし声優さんたちはその他キャラまで含めて有名な人ばかりで揃えてあり、その演技を隅々まで楽しめます。
作画はフルCGだそうです。その出来は素晴らしく日常シーンでもCG臭はあまり感じません。戦闘シーンはCGの強みを存分に活かした迫力ある動きでとても良かったです。当時のCGアニメの中では最上位クラスではないでしょうか。
音楽については、音楽自体がこの作品世界の中では廃れた扱いになっていますが、登場人物の一人がギター弾きでありこだわっている所を見せます。メインテーマや挿入歌は良い出来だったと思います。
世界観やストーリーは今となっては珍しいものではありませんが、しっかりと作り込んだ作品という印象です。映画館で見たらさらに印象が上がっていただろうな、と思いました。
個人的にちょっとおかしかった点がひとつ。主人公は大人の女性ですが人造ボディを急いで構築したために16歳相当のボディになってしまい、いわゆる日本コンテンツの典型的な美少女キャラの外見になってしまっています。「時間がなかったのよ」と不必要な言い訳をするシーンがあるのですが、視聴者(特に海外の)にむかって言っているように感じて笑ってしまいました。劇場用作品だし日本人ウケは大切ですよね笑