たわし(爆豪) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
プロメテウスの火
エイリアン(1979年)ブレードランナー(1982年)そしてターミネーター(1984年)は、それまでのSF映画は光り輝く明るい未来社会であり楽観的な世界観であったものを、退廃的で絶望的な暗雲立ち込める暗い社会を描くようになったと言われる。
ギリシャ神話のプロメテウスは、主神のゼウスの目を掻い潜り、獣や寒さに怯える人類に「火」を与えたところ、人類は文明を築き共存、共和の社会を構成するのかと思いきや。。。。「火」をきっかけにお互いを攻撃しあう「戦争」を始めてしまった。。という皮肉な話がある。
最近の「2」以降のターミネーターシリーズは派手さを追いかけるあまり、最近の世界情勢や地球環境を考えるような哲学が抜けていたと思える。
このアニメ作品は極めて重厚な演出と脚本で、本来「ターミネーター」という作品が持つ精神性を描ききれているという点において優れており、「攻殻機動隊」や「サイコパス」で培ったサイバーパンク的な世界観を構築してきたプロダクションIGの底力が見れる、画期的とは言えないが。。秀作なアニメ作品だと思う。
こういった脚本や社会性の行き届いた作品が今後増えることを期待してます。