四ツ谷ミツル さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
人型怪獣のスタイリッシュ防衛記録
原作未読のアニメ派。
これはハイレベルな作画を堪能出来る良作だ。
まず、なんと言っても作画が素晴らしい。
怪獣フォルムのカフカが動き回ってパンチを放つシーンは一切の妥協が無くスタイリッシュだ。副隊長の剣技も見応えがあるし、9号の人間に擬態しきれない不気味さや肌のボコボコとした隆起具合なんかも良い。
そして、この作品は近年稀に見るグロさを放っている。敵が粉々になりビシャビシャと血の雨が降るなんて久々に見た。怪獣被害の悲惨さを生々しく感じられて良かった。
…この流れで一点だけ注意させて頂くと、1話は何かを食いながら視聴するのは辞めた方が良い。自分はちょっと後悔した。
また、作画自体は文句無しなのだが影の付け方が灰色でやや乾いた暗い印象を受ける。その影響かちょっとキャラクターの顔がのっぺりして見える。特に女性陣。もうちょい可愛い感じにして欲しい気がしなくも無いが、これがProduction I.Gの"らしさ"とも言えるので好みの問題か。
声優陣は文句無く良い。
カフカの中年感も程良いし、キコルの子生意気な感じもよくハマっていた。
なんか最近ファイちゃんが出てる作品をよく拝見するのだが、毎回声も演じ分けも違くて素直に感心する。関西弁の河西氏もよく見る。こちらもハマり役だと思う。
ストーリーは王道ながらも怪獣が人型だったり、フォルティチュードみたいなリアルオマージュの災害指標が生々しさを加えていたりと程良いオリジナリティを感じた。
大概怪獣カフカのワンパンで終わるのだが、圧倒的作画と爽快感が合わさって見応え十分だ。
ラストはお決まりの二期やる気満々エンドだが、長期アニメ化を視野に入れた作品としては全然アリだ。
この作品、漫画の方が何やら物議を醸している様だが原作未読のアニメ勢としては素直に面白かったと言える。
グロや流血耐性があって気になっている方はまずは完成度の高い一話だけでも見てみる事を勧める。