YOU0824 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
「『人生』のアニメ」と人は言う
リアルタイムに京アニについて
知っているわけではない。
あの事件後京アニのことを知った、
いわゆる後発組なので、京アニについて
御託を並べるつもりも、立場にもない。
個人的には『ハルヒ』に驚き、
『らき☆すた』に目を剥き、
『中二病』『氷菓』『けいおん!』『ヴァイオレット』
『日常』と時系列無視して観継いできた。
そうなると自然、伝説的初期三部作にたどり着く。
いわゆる『AIR』『Kanon』『CLANNAD』だ。
だから初めて『AIR』を観たときの胸の高鳴りは半端なかった。
「最高峰の制作技術」「業界の先駆けとなる企画」
「ネット時代の日本のアニメ文化の方向性を決定付けた」
と評されるが、リアルタイムでなく
(発表から18年後に観ても)その凄みを感じられた。
その思いのせいか、その後、後の2作は保留して観ていなかった。
今回満を持して(『Kanon』ではなく)『CLANNAD』。
理由は、来期『無職転生Ⅱ』が始まる関係で、
『無職転生』のレビュー見ていたら
「CLANNADに次ぐ『人生』のアニメ」
という評を見つけたこと。
スイッチが入った。
こういう出会い(きっかけ)もアニメの醍醐味だろう。
『AIR』は個人的に「構造主義アニメ」と呼んでいる。
ゲームが原作だけあって、布石がたくさんあって
立場を変えた多角的な視点になる。
ゲームではないが、漫画『進撃の巨人』もそうだった。
映画『羅生門』的と言ってもいい。
本作もその流れにある。
「布石」「多角的」「構造主義」がキーワードだ。
それにしても『君の名は。』『ReLIFE』的忘却の物語。
「温かくて、なつかしくて、切なくて」(第10話)
たしかに胸に来るものがある。
こういう設定が旬の時があったってこと。
「お前バカかも知れないけどさ
それでいいと思う。
俺もそうだからな。同じ場所にいる。
世渡りが上手かったり、巧妙に駆け引きするやつらから
遠い場所だ」(第3話)
尊い。この辺が、「人生」の、と言われる所以だろう。